2001 Fiscal Year Annual Research Report
軸索伸長におけるRho-mDia系を介する低分子量G蛋白質間の協調作用の解明
Project/Area Number |
13041050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Foundation for Advancement of International Science |
Principal Investigator |
富永 知子 国際科学振興財団, 研究開発部, 専任研究員 (00280587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 和久 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (40192679)
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Keywords | Rho / mDia / Rhoキナーゼ / 成長円錐 / 軸索伸展 |
Research Abstract |
1)mDiaおよびmDia結合核内転写調節蛋白質の神経回路形成における機能解析 Yeast-two Hybrid法によりHeLa細胞より得られたmDia結合蛋白質の一つは、核内転写調節蛋白質で、中枢神経系の発生段階で重要な働きをすることが知られている。HeLa細胞においてこの蛋白質がmDiaとの一過性強制発現によって、核内より細胞質へ移行することが判り、mDiaが核内へ入り得ることも確認した。まず、この蛋白質が発現している神経部位の初代培養細胞を用い、mDiaを一過性強制発現させた実験系でも内因性のこの蛋白質が核外へ移行することを確認した。この事実は、mDiaがこの蛋白質の転写因子としての作用を調節していることになり、成長円錐の伸展および軸索伸長の過程におけるmDiaとこの蛋白質の関連を現在検討中である。 2)成長円錐の形態維持および軸索伸長におけるRho-mDiaおよび下流蛋白質等の機能協関の解析 Rhoの標的蛋白質の一つであるmDiaがRhoキナーゼとは異なる機構でSrc依存的にRhoキナーゼと協調してストレスファイバー形成に関与することを研究代表者は一昨年報告した。また、本年度報告した、mDia結合蛋白質DIP(文献2)はSrcと協調しつつGrb2とも結合しRho-mDia系がRas系ともクロストークする可能性が高い。そこで、成長円錐の形態に関してはRho、Rhoキナーゼが退縮作用を示すのに対し、mDia,DIPがSrcを介してRhoおよびRhoキナーゼと異なる作用を示す可能性がある。これを検証するため、成長円錐伸展のモデルとして、後根神経節細胞の初代培養系を用い、mDiaを強制発現させてC3,Rhoキナーゼ阻害剤等を組み合わせてそれらの効果を観察し始めたところである。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Satoh, S., Tominaga, T.: "mDia interacting protein acts downstream of Rho-mDia and modifies Src activation and stress fiber formation"J.Biol.Chem.. 276. 39290-39294 (2001)
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[Publications] Numazaki M., Tominaga T., Toyooka H., Tominaga M.: "Direct phosphorylation of capsaicin receptor VR1 by PKCε and identification of two target serine residues"J.Biol.Chem.. 277. 13375-13378 (2002)