2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13043002
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
豊島 秀男 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20197966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 素秋 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (10211799)
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Keywords | 細胞周期 / CDK / サイクリン / CDK阻害因子 / p57 / Ceb / Myc / p53 |
Research Abstract |
骨芽細胞内でp57の制御に関わるタンパクをyeast two-hybrid法で検索した結果、LIM kinase-1が結合することを明らかにした。LIM kinase-1はGタンパク質によるシグナル伝達の下流でアクチンファイバーの形成を制御し、細胞骨格をコントロールする事が知られている。細胞内でLIM kinase-1とp57を発現させることによって、p57の特徴的な中央の領域との結合を介してLIM kinase-1が細胞質から核内に移行し、アクチンストレスファイバーの形成が阻害されることを明らかにした。p57が細胞周期の制御だけではなく、細胞骨格の制御をいうこれまでには明らかになっていなかった全く別の制御機構に関わることによって形態形成において重要な役割を果たす可能性が明らかになった。また、サイクリンE-CDK2キナーゼの標的基質の候補としてtwo-hybridスクリーニングによって得られた、サイクリンE結合蛋白質Ceb1は、その発現がプロトオンコジン産物c-Mycにより正にp53ガン抑制蛋白質によって負にそれぞれ制御され、ヒトの精巣において高発現がみられる線虫からヒトまで進化上保存された遺伝子ファミリーを形成している。サイクリンEとCeb1の相互作用の生理的重要性は、サイクリンE-CDK2キナーゼの減数分裂と精子形成における役割からも予想される。siRNAの結果より、生理的条件でCeb1が機能する場所を祖面小胞体の周辺であると結論づけた。Ceb1のtwo-hybridスクリーニングによって得られた、祖面小胞体と関係するクローンについて現在解析中である。さらに、サイクリンE-CDK2キナーゼとならんでサイクリンA-CDK2キナーゼも染色体異常を強く引き起こしゲノムの安定性を乱すことをヒト正常繊維芽細胞へのレトロウィルスベクターの導入により見いだした。ゲノムの安定性に関わるCDK2キナーゼの標的基質に関して検討を行っている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Toyoshima H 他: "Insulin-independent induction of sterol regulatory element-binding protein-1c expression in the livers of streptozotocin-treated mice"Diabetes. 53(3). 560-569 (2004)
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[Publications] Toyoshima H 他: "p57Kip2 regulates actin dynamics by binding and translocating LIM-kinase 1 to the nucleus"Journal of Biological Chemistry. 278(52). 52919-52923 (2003)
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[Publications] Toyoshima H 他: "Effect of thiazolidinediones and metformin on LDL oxidation and aortic endothelium relaxation in diabetic GK rats"Am J Physiol Endocrinol Metab. 284(6). E1125-E1130 (2003)
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[Publications] Ohtsubo M 他: "Nuclear export signal in CDC25B"Biochem Biophys Res Commun.. 316(1). 226-232 (2004)
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[Publications] Ohtsubo M 他: "Immortalization in a normal foreskin fibroblast culture following transduction of cyclin A2 and cdk1 genes in retrovirus vectors"Experimental Cell Research. 294(2). 406-419 (2004)
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[Publications] Ohtsubo M 他: "Troglitazone induces p27-associated cell-cycle arrest through down-regulating Skp2 in human hepatoma cells"Hepatology. 37(5). 1086-1096 (2003)