2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13043012
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
上阪 等 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (00251554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 典生 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30251531)
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Keywords | 関節リウマチ / サイクリン依存性キナーゼ阻害因子 / 細胞周期 / 急性腎不全 |
Research Abstract |
サイクリン依存性キナーゼ阻害因子p16^<INK4a>の遺伝子導入はin vitroで関節リウマチ線維芽細胞様滑膜細胞(RA FLS)の増殖を抑制し、in vivoではRAモデル関節炎の滑膜増生のみならず炎症性サイトカインの産生を抑制するため、細胞周期の抑制以外にも様々な作用を持つ可能性がある。そこでp16^<INK4a>遺伝子導入によるRA FLSの遺伝子発現の変化を検討した。方法は、RA FLSにヒトp16^<INK4a>遺伝子を含む組換えアデノウィルスAxCAp16又は挿入遺伝子のないAx1w1を感染させた。72時間後、TNFα及びIL-1βを添加、24時間後にDNAアレイ法で1074遺伝子の発現を比較した。その結果、p16^<INK4a>遺伝子導入により90遺伝子の発現が1.5倍以上、37遺伝子の発現が1/1.5以下となった。さらに、Northernブロット法またはELISA法により、IL-8、MCP-1、MMP1、MMP3、cathepsin Kの発現低下が確認された.従って、ケモカイン・蛋白分解酵素などの遺伝子発現の変化が認められ、遺伝子治療の効果に寄与すると考えられる。 腎不全研究では、ラットの左腎動脈を一時間虚血再環流後のWnt-4の発現を検出したところ、6-24時間で発現が亢進していることを見いだした。一方E2F1, cyclin D1, cyclin Aの発現はWnt4の発現より遅いphaseで起った。Wnt-4の発現部位は近位尿細管であり、PCNAも発現していた。さらにWnt-4, beta-cateninの強制発現により、細胞増殖がおこることがわかった。従って急性腎不全後に再生、増殖能が高い、胎生期の幼若な尿細管細胞の性質を持つ細胞が出現する可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Okado T, Terada Y, Tanaka H, Inoshita S, Nakao A, Sasaki S: "Smad7 mediates transforming growth factor-b-induced apoptosis in mesangial cells"Kidney Int. 62. 1178-1186 (2002)
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[Publications] Terada Y, Tanaka H, Okado T, Shimamura H, Inoshita S, et al.: "Ligand-regulatable erythropoietin production by plasmid injection and in vivo electroporation"Kidney Int. 61. S94-S98 (2002)
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[Publications] Ota T, Kuwahara M, Terada Y, Akiba T, Sasaki S, Marumo F: "Expression of aquaporin-1 in the peritoneal tissues : localization and regulation by hyperosmolality"Perit Dial Int. 22. 307-315 (2002)