2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13043057
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
稲垣 昌樹 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 部長 (30183007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 和義 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (70222130)
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Keywords | 細胞分裂 / cdk1キナーゼ / Plkキナーゼ / オーロラBキナーゼ / インセンプ / リン酸化反応 / キナーゼカスケイド |
Research Abstract |
分裂期の制御には、その開始に必須なCdk1に加えて、Aurora-B、Plk1 (Polo-like kinase 1)などの分裂期キナーゼが中心的な役割を担っている。我々は、Aurora-Bの結合蛋白質であるINCENPがCdk1によって分裂期特異的にリン酸化されることを見出し、そのリン酸化部位としてT59とT388を同定した。これらの部位のリン酸化反応は、Aurora-Bリン酸化部位のものと異なり、分裂,前期から中期、つまり、INCENPが動原体に局在する時期においてのみ認められた。尚Aurora-BによるINCENPのS857とS858のリン酸化は分裂前期から分裂終期まで観察される。また、INCENPのT388のリン酸化反応依存性にPlk1がINCENPと結合することが判明した。さらに、このT388のリン酸化反応が分裂前中期から中期におけるPlk1の動原体局在、ならびに、細胞の分裂中期から後期への進行に重要な役割を担っていることが明らかになった。ただし、このリン酸化はPlk1のもう1つの機能である分裂期進入の調節にはまったく関与していなかった。これらの結果は、Aurora-BおよびPlk1が同じ結合蛋白質INCENPを介して、分裂前中期の染色体動態を制御している可能性を示すものである。
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Research Products
(7 results)