2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13043058
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 政光 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (00182460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 富美子 愛知県がんセンター, 研究所・発がん制御研究部, 主任研究員 (60208882)
伊藤 雅信 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (60221082)
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Keywords | DREF / dRFC / 転写因子 / 複製因子 / ヘテロクロマチン / chromo shadow domain / 唾腺染色体 |
Research Abstract |
転写因子DREFと遺伝学的相互作用する因子としてdRFC140とCG15636を同定した。RFCは、複製関連因子のひとつであるPCNAのローディング因子(クランプローダー)として働く五量体のATPascで、5つのサブユニットのうち最も大きなサブユニットがRFC140である。哺乳動物のRFC140はまた、BRCA(Breast Cancer Susceptibility)1遺伝子にコードされるBRCA1と、ATM(Ataxia Telangiectasia Mutated)遺伝子にコードされるATMを含む複合体BASC(BRCA1-Associated genome Surveillance Complex)を形成し、DNAダメージのセンサーとしても働くといわれている。dRFC140遺伝子量を半減させると、DREFが誘導する複眼形態異常が抑圧される。またdRFC140遺伝子5'上流域に複数のDRE配列が存在していることから、dRFC140遺伝子はDREFの標的遺伝子のひとつであると考えられる。 一方CG15636は、ヘテロクロマチン結合タンパク質HP1ファミリータンパク質等に見られるchromo shadow domainを持ち、106個のアミノ酸から構成されている。この構造的な特徴から染色体高次構造制御に関与する可能性が考えられるが、その機能はまだ明らかにされていない。CG15636遺伝子量を半減させると、DREFが誘導する複眼形態異常が抑圧される。またCG15636遺伝子の5'上流域にも複数のDRE配列が存在している。さらに唾腺染色体を抗DREF抗体を用いて免疫染色すると、CG15636遺伝子座である第二染色体25A1領域にDREFの局在が観察された。これらのことから、CG15636遺伝子もDREFの標的遺伝子のひとつであると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Higashiyama, H., et al.: "Identification of ter94, Drosophila VCP, as a modulator of polyglutamine-induced eye degeneration"Cell Death Differ.. 9. 264-273 (2002)
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[Publications] Hirose, F., et al.: "Drosophila Mi-2 negatively regulates dDREF by inhibiting its DNA binding activity"Mol. Cell. Biol.. 22. 5182-5193 (2002)
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[Publications] Hwang M.-S., et al.: "The Caudal homeodomain protein activates Drosophila E2F gene expression"Nucleic Acids Res.. 23. 5029-5035 (2002)
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[Publications] Kwon, E., et al.: "Transcription control of a gene for Drosophila transcription factor, DREF by DRE and cis-elements conserved between Drosophila melanogaster and virilis"Gene. (in press). (2003)
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[Publications] 山口政光: "ゲノムの複製と分配(松影昭夫・正井久雄編)"シュプリンガー・フエアラーク東京. 234 (2002)