Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 斗志也 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70152014)
永田 和宏 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50127114)
小椋 光 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (00158825)
森 和俊 京都大学, 理学研究科, 教授 (70182194)
三原 勝芳 九州大学, 医学研究院, 教授 (40029963)
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Research Abstract |
細胞にとって,タンパク質の存在状態の移り変わり(生成・成熟・輸送・品質管理・分解など)の適切な管理は,生存の基本的な要件である。本特定領域研究では,これを「タンパク質の一生」と題して研究をおこなってきた。 本特定領域では,ゴードン会議のような集中的な全体班会議を年1度おこない,インフォーマルで貴重な情報交換の場としてニュースレターを年2回発行してきた。一方で班員にはなるべく負担をかけず,研究推進に集中できるよう配慮してきた。 今までのところ,期待通りの研究成果が出ており,「タンパク質の一生」の全局面で意義の大きい発見が生まれている。その結果,何人かの班員の研究室は,文字通り世界をリードする研究グループに成長した。 具体的な成果を列挙する。細菌で新生SecMがリボソームのトンネル内で翻訳停止することで分泌系をモニターする機構の発見,細菌のリポタンパク輸送のシステムとその因子Lo1A, Lo1Bの立体構造の解明,タンパク質のミトコンドリア外膜・内膜通過を共役させる新因子の発見,小胞体品質管理において異常タンパクの認識を担うEDEMの発見,一分子観察に基づくシャペロニン機構の新モデルの提案,凝集タンパクの可溶化・再生を担うClpBの立体構造と作動原理の解明,酵母プリオンの一線維観察に基づくHsp104の線維形成制御の機能解明,小胞体ストレス応答活性化をモニターできるトランスジェニックマウスERAIの作製,動物における小胞体ストレス応答を担う翻訳後修飾と転写後修飾による新経路の発見,Akitaマウスにおける糖尿病が小胞体誘導性アポトーシスによっておこることの発見,糖タンパクを認識する新規レクチン型ユビキチンリガーゼの発見と立体構造決定に基づく異常タンパク認識機構の解明。今後もこのペースで領域研究を推進していきたい。
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