2001 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロチップ電気泳動による分離・精製化学システムの構築
Project/Area Number |
13124208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
大塚 浩二 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (70183762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 一美 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40151899)
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Keywords | マイクロチップ / 電気泳動 / ミセル動電クロマトグラフィー / オンライン試料濃縮 / 電気クロマトグラフィー / 質量分析法 / CE-MS / スウィーピング |
Research Abstract |
高性能分離分析法であるキャピラリー電気泳動(CE)と同様の原理を用い,マイクロチップ上に刻んだ微小チャネル内で電気泳動を行うマイクロチップ電気泳動(MCE)が,新しい超微量分析法として注目を浴びている。本研究は,従来のCEにおいて中性物質の分析を可能としたミセル動電クロマトグラフィー(MEKC)をMCEで実行するマイクロチップMEKC(MCMEKC),及びミクロ高速液体クロマトグラフィーとCEの特徴を合わせ持つキャピラリー電気クロマトグラフィー(CEC)をチップ上で実行するマイクロチップ電気クロマトグラフィー(MCEC)を主な分離モードとして利用し,MCEを新たな微小分離分析及び精製法として確立させることを目的としている。 1.MCMEKCでは,オンライン試料濃縮法を適用することによる検出感度の向上に関する基礎検討を行った。スウィーピング法について,分離チャネル内の試料バンドの経時変化を観測することによって濃縮機構を明らかにする試みを行った。その結果,スウィーピングにより試料バンドは短時間に極めて狭くなり,その後試料分子の拡散により急激に拡がっていくことが明らかとなった。この事実に基づいて,濃縮条件の最適化を行っている。 2.MCECでは主にモレキュラーインプリント法によりチャネル内に固定相を形成させるモノリス型分離チャネルの作成を行い,分離の高性能化と特異的選択性の発現を目指した基礎検討を推進している。 3.MCEと質量分析法(MS)との直接結合による高度定性情報取得目指して,インターフェースの開発研究を行い,カフェインや塩基性薬物成分についてエレクトロスプレーイオン化によるMCE分離の達成とMSスペクトルの取得が可能となった。 4.UVプロとタイピングを用いるプラスチック製マイクロチップの作製について基礎検討を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yoichi Sera: "Sweeping on a Microchip: Concentration Profiles of the Focused Zone in Micellar Electrokinetic Chromatography"Electrophoresis. 22. 3509-3513 (2001)
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[Publications] 内山一美: "マイクロチャンネルを用いたキャピラリー電気クロマトグラフィー"Chromatography. 22. 181-186 (2001)
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[Publications] 大塚浩二: "マイクロチップを用いる電気泳動分析"Electrochemistry. 69. 624-629 (2001)
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[Publications] Jin-Ming Lin: "Comparison of Three Different Anionic Surfactants for the Separation of Hydrophobic Compounds by Nonaqueous Capillary Electrophoresis"Electrophoresis. 23. 421-425 (2002)