2002 Fiscal Year Annual Research Report
交差分子線散乱実験による励起酸素原子O(1D)反応の解明
Project/Area Number |
13127204
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
鈴木 俊法 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (10192618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高口 博志 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (40311188)
南部 伸孝 岡崎国立共同研究機構, 計算科学研究センター, 助手 (00249955)
青柳 睦 九州大学, 情報基盤研究センター, 教授 (00260026)
高柳 敏幸 日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 副主任研究員
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Keywords | 励起酸素原子 / 交差分子線 / 散乱計算 |
Research Abstract |
励起酸素原子O(1D)の反応について、状態選別微分散乱断面積を衝突エネルギーの関数として測定する新しい回転型交差分子線装置を設計・製作した。分子線発生源をボールベアリングで支えた回転フランジに取り付け、二つの分子線の交差角が真空を保ったまま外部から変化できるようにした。パルスバルブには、20マイクロ秒程度の短パルスを発生できるソレノイドバルブを新たに採用した。励起酸素原子は、酸素分子の真空紫外光分解によって生成し、ヘリウムガスの断熱膨張によって並進速度を一定に揃えた。標的分子線は、二つのスキマーによって十分にコリメートした。検出光は散乱断面積測定時のドップラー効果を最小にする目的で、散乱面に対して垂直に光を入射し、MCP検出器に向かってkベクトルが垂直になるようにした。真空ポンプは全てターボポンプなどを用いて清浄な真空を達成した。予備実験として行なわれたO+H2->OH+Hの実験では、未だ背景雑音が十分に除去できておらず、発表できるデータには到達できていないが前方-後方対称と見える散乱分布が観測された。現在、更なる装置の改良を続けているところである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Takayanagi: "Nonadiabatic quantum reactive scattering calculations for the O(^1D) + H_2, D_2, and HD reactions on the lowest three potential energy surfaces"J.Chem.Phys.. 116. 2439-2446 (2002)
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[Publications] A.Wada, T.Takayanagi: "A quantum reactive scattering study of the spin-forbidden CH(X^2Π)+N_2(X^1Σ_g^+)→HCN(X^1Σ)+N(^4S) reaction"J.Chem.Phys.. 116. 7065-7072 (2002)
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[Publications] A.Wada, T.Takayanagi: "A close-coupling study of collision-induced dissociation : three-dimensional calculations for the He+H_2→He+H+H reaction"J.Chem.Phys.. 277. 313-323 (2002)
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[Publications] Y.Kurosaki, T.Takayanagi: "Ab initio molecular orbital study of O(^1D) insertion into C-C bond in cyclopropane and ethane"Chem.Phys.Lett.. 355. 424-430 (2002)
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[Publications] T.Takayanagi: "Quantum scattering calculations of the O(^1D)+N_2(X^1Σ_g^+)→O(^3P)+N_2(X^1Σ_g^+) spin-forbidden electronic quenching collision"J.Phys.Chem.A. 106. 4914-4921 (2002)
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[Publications] T.Takayanagi: "A CASPT2 study of the doublet potential energy surface for the CH(X^2Π)+N_2(X^1Σ_g^+) reaction"Chem.Phys.Lett.. 368. 393-398 (2003)