2004 Fiscal Year Annual Research Report
ゲージ場の理論の非摂動論的理解への解析的アプローチ
Project/Area Number |
13135203
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
藤原 高徳 茨城大学, 理学部, 教授 (50183596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 慶一 千葉大学, 理学部, 助教授 (60183042)
菊川 芳夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20252421)
鈴木 博 茨城大学, 理工学研究科, 助教授 (90250977)
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Keywords | lattice gauge theory / lattice fermion / nonperturbative method / chiral fermion / monopole condensation / confinement / anomaly / quantum field theory |
Research Abstract |
今年度取り組んだ課題は、(1)Ginsparg-Wilsonフェルミオンの正準形式に基づく定式化と古典連続極限の研究、(2)格子上の超対称Wess-Zumino模型の定式化、(3)格子上のMajoranaフェルミオンの定式化、(4)磁気単極子配位によるカラー磁場凝縮の導出の研究、の4点である。 (1)Ginsparg-Wilsonフェルミオンの正準形式に基づく定式化の可能性を研究した。時間を連続変数とする3次元格子上でGinsparg-Wilson関係式を満たDirac演算子を導入し、明白でユニタリなGinsparg-Wilsonフェルミオンの作用を定義し、自由な理論に対してダブラーを回避すると同時に厳密なカイラル対称性を持つことを確かめた。ゲージ場との結合は、カイラル対称を破るが、連続極限でカイラルアノマリーが正しく再現されることを示した。 (2)Ginsparg-Wilsonフェルミオンをもちいて、四次元格子上の超対称Wess-Zumino模型の研究を行い、超対称カレントの満たすWard-Takahashi恒等式を連続極限で摂動論的解析し、非くり込み定理がこの次数で成立していることを示した。Ginsparg-Wilsonフェルミオンをもちいる定式化は、格子上で厳密なU(1)R対称性を保持しているために、Wilsonフェルミオンをもちいる定式化と比較して、くり込みの議論がかなり改善されることを示した。 (3)Ginsparg-Wilson関係式の基づいて、格子上のフェルミ場に対してMajorna条件やMajorana-Weyl条件の無矛盾性を議論し、格子の次元によってMajoaranaフェルミオンやMajorana-Weylフェルミオンが定義できないことを示した。 (4)モノポール配位によるカラー磁場凝縮は、グルーオンの非対角質量の生成にとって十分であることを示した。こうして生成された質量は、Savvidy真空の不安定性を改善する。
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Research Products
(5 results)