2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13135212
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
上原 正三 宇都宮大学, 工学部, 教授 (20168652)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 昭五 静岡大学, 理学部, 教授 (10273161)
河合 俊哉 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (20293970)
粟田 英資 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (40314059)
|
Keywords | string theory / M-theory / Calabi-Yau多様体 / Green-Schwarz formulation / Hirzebrush曲面 / D-branes / Nekrasov's formula / K3 fibre |
Research Abstract |
本年度の研究実績概要は以下のとおりである。 Dブレインの力学過程を記述する試みとして、Dブレインと反Dブレインを多数のDブレインが存在する空間に配置し、それらの間に働く引力による力学過程を調べた。実際に、期待される対消滅過程を記述する解を見いだした。 M理論の定式化に関しては、その励起状態の一つである超膜の作用を用いて、そのうち空間方向の2次元をトーラスヘコンパクト化した状況をより具体的に考察した。type IIB弦理論に含まれる基本弦とD弦の結合状態と思われている(p,q)-stringを、元の作用から直接、かつ具体的に導出した。さらに、行列正則化の手法を用いることで(P,q)-stringの行列版を導ける予想が経ち、(正則化された)M理論から直接(p,q)-stringモードを抜き出すことができ、弦理論の双対性についての傍証を得た。 Kahler多様体G/H上の非線形シグマ模型を線形化して、共変不変な形式に定式化した。ゴーストを導入することによってG対称なKac-Moody代数のカレントとプライマリーを構築する方法を確立した。これは、Kahler多様体G/Hの幾何構造を利用したKac-Moody代数の自由場表現の新しい方法である。これを使ってGreen-Schwarz超弦理論のローレンツ共変な量子化の研究をした。 切断を有する三次元楕円calabi-Yau多様体にコンパクト化した、IIA型超弦理論に対するBPS状態の数え上げ生成関数を、Borcherds積の拡張としてとらえ、その幾何学的解釈を研究した。特に楕円ファイバー方向の部分積および楕円ファイバー構造の底空間がHirzebruch曲面の場合には、その楕円K3ファイバー方向の部分積を明示的に提案し、その物理的、幾何学的意味を調べた。 5次元超対称ヤンミルズ理論における自己相対とは限らない一般の定重力場と結合した場合の分配関数は、いわゆるネクラソフの公式である。その公式は多重ヤング図に関する和として与えられているが、その和を量子多体系の可解性を司るダンクル演算子を用いる事により遂行した。
|
Research Products
(4 results)