2001 Fiscal Year Annual Research Report
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13135214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青山 秀明 京都大学, 総合人間学部, 教授 (40202501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 克治 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90191395)
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Keywords | バリオン数生成 / 弱電磁理論 / 超対称性 / 初期宇宙 / スファレロン / ドメイン・ウォール / 摂動論 / トンネル効果 |
Research Abstract |
研究代表者・青山は、量子力学において近年に発見されたN重超対称性(N-fold supersymmetry)の理論を発展させた。二の対称性は、青山を含むグループによって、1次元量子力学で非対称2重井戸型ポテンシャルの場合に発見された。これまで、その他の場合に、同様の対称性が存在するかどうかは不明であったが、本研究により、様々なことが分かってきた。その第1は、周期型モデルから始まる、いくつかの新しいモデルでのN重超対称性の発見である。第2は、これらのモデルが全て属する「A型」と呼ばれるモデルの発見である。このA型N重超対称性を持つモデルについては、その代数構造が完全に解き明かされ、可能なモデルを完全に分類することが可能となった。これにより、N重超対称性の基本構造が明らかになったと言える。 研究分担者・山本は、超対称標準模型に弱電磁トリプレットヒッグス場を導入して、アフレック・ダイン機構によるレプトン数生成について詳しく調べた。生成されたレプトン数は弱電磁スファレロン過程によって、一部分バリオン数に変換される。この研究によって、従来考えられなかった、複数のヒッグス場のコヒーレント運動が起きるパラメータ領域が存在し、それによって弱電磁スケールよりずっと大きなエネルギースケールで有効なレプトン数が生成されることが明らかになった。特にこの場合、インフラトン崩壊による熱的効果を受けないので、パラメータ領域を強く限定しなくても、バリオン数生成のために十分なレプトン数が得られることが、従来のアフレック・ダイン機構にはない、特徴的な点である、またこの模型では、レプトン数生成とニュートリノ質量およびレプトンフレーバー変換過程が関係づけられ、このような現象論的問題についても分析した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Aoyama 他: "N-Fold supersymmetry for a periodic potential"Physics Letters. B498. 117-122 (2001)
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[Publications] H.Aoyama 他: "General Forms of a N-fold supersymmetric family"Physics Letters. B503. 423-429 (2001)
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[Publications] H.Aoyama 他: "N-Fold supersymmetry in guantum mechanics : general formalism"Nuclear Physics. B619. 105-127 (2001)
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[Publications] H.Aoyama 他: "sl(2) constraction of type A N-fold supersymmetry"Physics Letters. B519. 260-268 (2001)
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[Publications] H.Aoyama 他: "Classification of type A N-fold supersymmetry"Physics Letters. B521. 400-408 (2001)
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[Publications] M.Senami 他: "Afflek-Dine lepfogenesis with triplet Higgs"Physics Letters. B524. 332-341 (2002)