2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13135218
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
表 實 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (00110510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 健一郎 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00251603)
岩崎 愛一 二松学舎大学, 国際政治経済学部, 教授 (90203356)
肥川 隆夫 大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (90245358)
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Keywords | 非平衡物理 / 数値シミュレーション / 量子場の理論 / 光円錐量子化法 / クォーク物質 / 中性子星 / 5次元アインシュタイン方程式 / ブラックホール解 |
Research Abstract |
非平衡状況での場の理論の古典的な振舞いは近年数値シミュレーション解明されつつあるが、第一原理からふるまいや輸送係数を導くことは困難な課題である。典型的な場の理論であるΦ4乗での熱輸送係数とその振舞いを解析的に調べ、摂動論の適用法を明らかにし解析的な摂動論と数値計算の結果が一致することを示した。また,非平衡物理の量子力学的な振舞いに関して、サーモスタットを理論的に構築方法を分析し,それを使って量子力学的な非平衡の場の理論の振舞いを求めた。また、非平衡の系の内部の振舞いの一般的な性質について解析した.(青木) 光円錐量子化法を用いてクォーク物質中のグルーオン状態を調べ、カラー磁場が自発発生すること、それに巻きつくようにグルーオンが励起され最低ランダウレベルに凝縮しそれが2次元的な層状態を形成することを明らかにした。クォーク物質が中性子星内部に存在するとその層状態になったグルーオンの影響で、実際にマグネッターとして観測されている超強磁場の値(10の15乗ガウス)を自然に説明しうることから、中性子星の持つ強磁場も内部に存在するクォーク物質にその起源がある可能性を示唆した。層状態になるグルーオンの量子ホール状態とハドロン内部のグルーオン状態の類似性から、ハドロン内部のカラーグラス凝縮はクォーク物質中ではグルーオンの量子ホール状態として存在する可能性を示した。(岩崎) 5次元でS^3とS^2×S^1のトポロジーを持つブラックホール解が発見されたが、これらの解を見つける系統的解法が知られていない。この5次元の解の構成に逆散乱法を応用することを提案し、5次元定常アインシュタイン方程式で1つの角運動量を含む無限個の解の具体形を求めた。これらの解は、Myers-Perry解を含む一方Emparan and Reallの解は含まないが、その原因は解の構成におけるseed解の取り方にあると思われる。また、静的かつ電場を含む5次元アインシュタインマックスウェル方程式の解を求めた。(肥川)
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Research Products
(5 results)