2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13135225
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
小林 誠 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 所長 (90025453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 青司 神戸大学, 理学部, 教授 (80201870)
岡田 安弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (20212334)
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Keywords | CP対称性 / 素粒子標準模型 / 高次元模型 / B中間子 / Bファクトリー / 超対称模型 / 反粒子 / タウ粒子 |
Research Abstract |
1.B中間子の物理における新しい物理の探索 Bファクトリー実験では様々な過程を通じて標準模型を越える物理の効果を探ることができると期待されている。ここでは、B中間子がタウレプトンを含む終状態へ崩壊する過程を超対称模型で考え、超対称の破れの構造をどのように解明することができるかについて調べた。その結果、終状態がタウとニュートリノおよびD中間子タウとニュートリノの二つの過程は荷電ヒッグス粒子とクォークの結合を測るのに有効なこと、その結合は超対称粒子の量子補正を大きく受けることがあること、二つの過程に対する量子補正の相関を調べることによって超対称性の破れの構造に対する情報を得ることができることを明らかにした。 2.ゲージヒッグス統一模型と超対称性 階層性問題の可能な解法である、余剰次元を持ったゲージ理論を用いた"Gauge-Higgs Unification"のシナリオと、有名な階層性問題の解法である4次元の紹対称ゲージ理論の解法は、一見全く違うシナリオに見えるが、一方Gauge-Higgs Unificationではボゾンのみの理論でもHiggs質量への量子補正において2次発散が消えることがわかっている。この研究では二つの理論の関係を調べ、Gauge-Higgs Unificationの理論に、実はE.Wittenによってかつて議論された量子力学的超対称性が隠されていることを見出し、さらに微分形式を用いた議論を展開した。 3.Symmetries and Einstein 小林は世界物理年に際し、2005Particle Accelerator ConferenceでSymmetries and Einsteinと題する招待講演とおこなった。相対性理論がどのように宇宙の粒子反粒子非対称性の生成に関連し、現在のBファクトリー実験につながってきたかを明らかにした。
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Research Products
(3 results)