2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13136201
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小川 忠彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60271607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩川 和夫 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80226092)
大塚 雄一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (40314025)
斉藤 昭則 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10311739)
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Keywords | 中間圏 / 熱圏 / 電離圏 / プラズマバブル / 伝搬性電離圏擾乱 / 電離圏不規則構造 / 大気光 / GPS |
Research Abstract |
1.インドネシア・スマトラ州コトタバンの赤道レーダーサイトに設置してある全天大気光カメラ、GPS受信器システム、分光温度フォトメータ、磁力計、及び同州パダンに設置してあるGPS全電子数計測システムのメンテナンスを随時行い、年間を通じて自動観測を継続した。 2.鹿児島県佐多岬、北海道陸別町に設置してある分光温度フォトメータ、佐多岬とダーウインに設置してある全天大気光カメラのメンテナンスを行い、年間を通じて自動観測を継続した。 3.これらのデータはホームページで公開し、共同研究を推進している。ホームページアドレスは、 光学系データ:http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/omti/index.html GPSデータ:http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/ear-toku/QL-S4/data.html 地磁気データ:http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/mm210/index.html 4.平成15年5月21日から6月7日に行われた第3回FRONT(F-region observations of nighttime TIDs)キャンペーンのデータを詳しく解析した。その結果、観測されたすべての中規模伝搬性電離圏擾乱(MSTID)が、磁気赤道をはさんで南北半球でちょうど対称の形をしていることがわかった。この事実は、MSTIDが電離層の分極電場の構造を持っており、その電場が磁力線を通じて南北に投影されていることを示している。 5.さらに、同じキャンペーン期間中の平成15年5月29日には、地磁気擾乱時に観測される大規模伝搬性電離圏擾乱(LSTID)の南北半球同時観測に成功し、この擾乱が南半球と北半球で20分ほどずれて伝搬していることを示した。この結果は、LSTIDが電場構造ではなく、中性大気の波動として伝搬していることを表しており、MSTIDと大きく違うことがわかった。 6.VHFレーダーの設置場所を選定するために、平成16年5月、10-11月に計3回、インドネシアの赤道レーダーサイトを訪問し、現地との交渉、テストアンテナ建設による電磁干渉試験などを行った。この結果、赤道レーダーサイトの東側にVHFレーダーの設置場所を決定した。この設置は平成17年5-6月に行われる予定である。
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Research Products
(4 results)