2005 Fiscal Year Annual Research Report
免疫寛容の誘導・維持と破綻における樹状細胞の機能と作用メカニズムの解析
Project/Area Number |
13140202
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲葉 カヨ 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (00115792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊豫田 智典 京都大学, 生命科学研究科, 助手 (60359784)
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Keywords | 樹状細胞 / 免疫応答制御 / 制御性T細胞 / 抗原提示 / T細胞活性化 / 抗原特異性 |
Research Abstract |
胸腺由来のCD25+CD4+制御性T細胞(Treg)は自己免疫疾患の発症を抑制していることが知られるが、活性化した樹状細胞(DC)はTregの増殖を誘導し、免疫応答を制御することもこれまでの研究で明らかである。また、DCによって増殖したTregはその抗原特異性を維持し免疫応答を抑制する。そこで、異系白血球混合培養応答(MLR)によって増殖するTregの特異性とその効率をin vitroならびにin vivoで検討した。その結果、異系DCはIL-2非添加に比べ添加時に非常に効率よくTregの増殖を誘導すること、IL-2およびCD80/86非依存的にFoxp3の発現を維持することが示された。また、増殖したTregは生体から調製された直後の細胞に比べ、遥かに強力にMLRを抑制すること、また、増殖誘導に用いられたDCの系統に対するMLRの抑制活性は別の系統に対するものに比べ3-10倍であった。そこで、この細胞を同系のCD25-CD4+ T細胞と共に亜致死線量を照射した異系マウスに輸注したところ、GvHの発症が有意に抑制されることも示された。 このようなTregの増殖誘導に関しては、骨髄前駆細胞よりin vitroで誘導された活性化DCがとりわけ強力な作用をもつことから、生体から調製した脾DCによる抗原提示における作用を検討した。その結果、脾DCはナイーブな抗原特異的T細胞だけでなく、増殖誘導した抗原特異的Tregの増殖も誘導した。しかし、培養過程におけるDCのMHCクラスIIならびにCD80の発現上昇はTregと培養した場合には認められなかった。さらに、抗原特異性の異なるTregとナイーブT細胞を両方の抗原を提示する同時に提示するDCと共に培養すると、ナイーブT細胞の活性化が有意に抑制されることが明らかになった。
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Research Products
(9 results)