2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13140203
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂口 志文 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30280770)
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Keywords | 自己免疫病 |
Research Abstract |
特定領域研究「免疫系ホメオスターシスの維持と破綻-自己免疫の解明と修復をめざして-」(研究期間:平成13年度〜平成17年度)を終了し、その報告書を作成した。研究代表者5人の研究成果概要、研究発表成果、各々の代表的論文5編、研究領域代表者による総括を冊子として編集し、250冊印刷した。現在までに関係研究者230名に送付した。本特定領域研究では、自己免疫を免疫系のホメオスターシスの破綻と捉え、多角的アプローチから免疫自己寛容維持機構の基礎的理解を目指した。その理解に基づき、ホメオスターシスの破綻の修復による自己免疫病の治療・予防の新戦略の開発を目的とした。そのため、免疫応答の"負"の制御に枢要な制御性T細胞、T細胞への抗原提示に中心的役割を果たす樹状細胞の分子、細胞レベルの機能解析、リンパ球に発現し免疫応答制御に関与する機能分子の同定とその機能解析、また動物モデルを用いて自己免疫病の発症に関与する遺伝子の同定とその機能解析を行った。本領域の研究成果は、自己免疫病の原因、発症機構の理解、その治療、予防法の開発に留まらず、免疫系に対し、自己から発生した癌細胞を如何に"非自己"と認識させ拒絶の方向に導くか、"非自己"である移植臓器を如何に"自己"と認識させ拒絶反応を阻止するか、についての新戦略の開発に繋がるものである。本研究の総括として、個々の研究は、研究期間内に順調な研究の進展をみせたと考える。
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