2001 Fiscal Year Annual Research Report
ペプチド輸送体の構造と制御・作動機構および生理機能の解明
Project/Area Number |
13142206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 正知 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (80190297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 綾子 大阪大学, 薬学研究科, 講師 (90272484)
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Keywords | ABC輸送体 / ABCB9 / TAPL / ペプチド / トランスポーター / Mat-8 / FXYDファミリー |
Research Abstract |
[1]ペプチド輸送体新ファミリーTAPLの機能と構造 (1)TAPファミリー(TAP1,TAP2,TAPL)間の2量体形成TAP1,2,LのGFP融合蛋白を用い、小胞体を含む小胞輸送系への細胞内局在を明らかにした。更に局在化シグナルを解析する過程で、N末側の膜貫通領域でのファミリー間の相互作用を検出する系を構築した。予想したTAP1とTAP2の相互作用以外に,TAPLがTAPL、TAP1、TAP2とそれぞれ相互作用することが示唆された。TAPLのホモ2量体はTAP1,2とのヘテロ2量体よりも安定に存在する。これらは2量体形成を介しペプチド輸送に多様性を与えることが考えられた。 (2)TAPLアイソフォームの構造と発現更にTAPLにはC末端の異なるアイソフォームがラットで4種、ヒトで3種、存在することを3'RACE法及びRT-PCR法により見い出した。またヒトゲノムとの対応からスプライシングによるアイソフォームであることがわかった。ABC輸送体の基質認識や輸送効率がC末端配列に影響される例もあり、これらのアイソフォームが輸送基質や輸送効率、またそれらの制御にどのような影響を与えるかが興味深い。更に精巣セルトリ細胞由来培養細胞(TM4)がTAPLを高発現することを見い出した。 (3)生化学的解析に向けたTAPL発現系の構築ラットTAPLとヒトTAPLを構成的に高発現させるハエ由来培養細胞S2細胞株を作成した。次年度の生化学的解析に必要な大量調製が可能になった。 [2]一回腹貫通型蛋白Mat-8の機能構造と反応制御 Mat-8の細胞外領域、細胞質領域それぞれを用いて酵母ツーハイブリッドによりラット脳発現ライブラリーを用いて相互作用因子のスクリーニングを行った。その結果、細胞内領域に関して8つの候補が得られた。
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[Publications] Reiko Nakagawa 他5名: "GATA DNA-binding protein expressed in mouse I-10 leydig testicular-tumors cells"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 283. 412-416 (2001)
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[Publications] Tomoyuki Terada 他6名: "Mutational analysis of cysteine residues bovine dihydrodiol dehydrogenase"Biochim.biophys.Acta. 1547. 127-134 (2001)
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[Publications] Jun Inoue 他5名: "Proteolytic activation of SREBPs during adipocyte differentiation"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 283. 1157-1161 (2001)
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[Publications] 前田正知(分担執筆): "タンパク質化学第4巻酵素(H^+/K^+-トランスポーティングATPase)"広川書店(印刷中). (2002)
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[Publications] 前田正知(分担執筆): "タンパク質化学第4巻酵素(Na^+/K^+-トランスポーティングATPase)"広川書店(印刷中). (2002)
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[Publications] 前田正知(分担執筆): "タンパク質化学第4巻酵素(Ca^<2+>-トランスポーティングATPase)"広川書店(印刷中). (2002)