2004 Fiscal Year Annual Research Report
動物細胞Na^+/H^+アンチポータの講造・機能・調節
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13142210
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
若林 繁夫 国立循環器病センター(研究所), 循環分子生理部, 部長 (70158583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 裕子 国立循環器病センター(研究所), 循環分子生理部, 室長 (80171908)
西谷 友重 国立循環器病センター(研究所), 循環分子生理部, 室長 (50393244)
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Keywords | Na^+ / H^+アンチポータ / 細胞内pH / 結晶構造 / 生物・生体工学 / 生物物理 / ナノマシン / 生体分子 / タンパク質 |
Research Abstract |
Na^+/H^+交換輸送体(NHE)には組織特異的に発現する様々なアイソフォームがあるが、私達はこれまで、これらのNHEが生理的な活性を発揮するためには、普遍的に発現するCa^<2+>結合タンパク質の一種、CHP(CHP1と呼ぶ)との相互作用が必須であることを明らかにしている。また、別のアイソフォームCHP2は癌細胞特異的に発現し、癌の早い増殖に関与することが示唆されている。このCHPとNHE1側の結合部位との複合体を大腸菌より精製し、結晶化し、2.8Å分解能の構造解析に成功した。その結果、通常のEFハンドCa^<2+>結合タンパク質とは異なって、CHPには2個のCa^<2+>結合部位が存在することが判明した。また,NHE1はダイマーとして存在し、NHE1の細胞質ドメインの一部がダイマー形成に関わることを明らかにした。さらに、ドミナントネガティブ変異体やシステイン架橋試薬を用いた解析により、ダイマー間の協同的な相互作用がNHE1の制御に必須であることをほぼ明らかにした。 別のNa^+駆動性アンチポータであるNa^+/Ca^<2+>交換輸送体(NCX)に関しては、心肥大シグナル分子として知られるカルシニュリンがNCXを著明に阻害することを明らかにした。また、このNCXがリン酸化酵素PKCによっても阻害を受け、NCXの制御には他のタンパク質も関与する複雑な機構が存在することが明らかになった。このようなNCXの活性阻害は心不全の発症に関与する可能性が高い。
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[Journal Article] Calcineurin Inhibits Na^+/Ca^<2+> Exchange in Phenylephrine-treated Hypertrophic Cardiomyocytes.2005
Author(s)
Katanosaka, Y., Iwata, Y., Kobayashi, Y., Shibasaki, F., Wakabayashi, S., Shigekawa, M.
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Journal Title
J.Biol.Chem. 280(7)
Pages: 5764-5772
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[Journal Article] Association of Genetic Polymorphisms of Sodium-Calcium Exchanger 1, NCX1, with Hypertension in a Japanese General Population.2004
Author(s)
Kokubo, Y., Inamoto, N., Tomoike, H., Kamide, K., Takiuchi, S., Kawano, Y., Tanaka, C., Katanosaka, Y., Wakabayashi, S., Shigekawa M., Hishikawa, O., Miyata, T.
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Journal Title
J.Hypertension 27(10)
Pages: 697-702
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