2001 Fiscal Year Annual Research Report
地域住民における高血圧関連遺伝子多型と生活習慣との交互作用に関する研究
Project/Area Number |
13204039
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
上島 弘嗣 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70144483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木之下 正彦 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60093168)
岡村 智教 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00324567)
中村 保幸 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (20144371)
環 慎二 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00335168)
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Keywords | 高血圧 / Cyclooxygenase-2 / AngiotensineII type1 / α-adducin / Angiotensinogen / CYP11B2 / ALDH2 / 飲酒 |
Research Abstract |
遺伝子多型と高血圧、生活習慣の関連について、同意を得た地域住民2,395名を対象として検討を行った。今年度はCox-2遺伝子多型と高血圧の関連を検討し、アンギオテンシンIIタイプI受容体(AT1-RA1166C)、アンギオテンシノーゲン(AGTM235T, G-6A, C-18T, A-20C)、α-adducin、アルドステロン合成酵素(CYP11B2)の各遺伝子多型について探索を開始した。また昨年解析したALDH2遺伝子多型と生活習慣の交互作用について更に詳細な統計学的検討を行った。少数例のCox-2遺伝子をダイレクトシークエンスした結果、(1)プロモーターA(-1193)G、(2)エクソン8 G1139A、(3)エクソン8 C1334A、(4)エクソン10 G1893A(アミノ酸変異あり;Gly587Arg)の4種類の1塩基多型を認めた。G1139Aについて415人、G1334Aについて169人、G1893Aについて406人で検討した結果、G1139AとG1334Aは完全に連鎖していた。アレル頻度はG1139AのGアレルが0.98、G1334AのGアレルが0.97、G1893AのGアレルが0.99と3遺伝子多型とも遺伝子頻度が偏っており、遺伝子多型の母集団表現型への寄与は極めて少ないと判断されたため解析を中止した。A(-1193)Gについては2,042人で解析し、Aアレルの頻度は0.55であり、遺伝子多型ごとの高血圧者の割合は、AA 43%、AG 42%、GG 43%で有意差を認めなかった。この結果は、血圧レベルを用いても、降圧剤服用者を除外しても同様であった。ALDH2遺伝子多型と生活習慣について更に解析を進めた結果、男性ではALDH2*2アリルが高血圧の有病に対して抑制的に働く可能性が示唆され、血圧レベルを用いた解析結果と乖離しており、この点について更なる検討が必要と考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Amamoto K, Okamura T, et al.: "The relaionship between polymorphism of the ALDH2 genotype and cardiovascular risk factors"Japanese Journal or Cardiovascular Disease Prevention. 36. 99 (2001)
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[Publications] Tamaki S, Tsujita Y et al.: "Polymorphism of the angiotensin converting enzyme gene and Hypertension in a Japanese general population"Japanese Journal or Cardiovascular Disease Prevention. 36. 28 (2001)
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[Publications] 天本健司, 岡村智教ほか: "ある農山村地域の男性住民におけるALDH2遺伝子多型と循環器疾患のリスクファクターの関連"動脈硬化. 29. 238 (2001)