2001 Fiscal Year Annual Research Report
血液腫瘍に発現するCD226と血管内皮細胞に発現するそのリガンドとの相互作用
Project/Area Number |
13216013
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渋谷 彰 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (80216027)
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Keywords | CD226 / CD226リガンド / DNAM-1 / 血管内皮細胞 / T細胞腫瘍 / NK細胞腫瘍 |
Research Abstract |
我々はT細胞、NK細胞に発現するヒトの新規の接着分子DNAM-1(2000年第7回HLDAワークショップにてCD226に認定)を見い出し、遺伝子クローニングによりその一次構造を決定した。さらに、これらの細胞上でCD226とLFA-1β2インテグリンの2つの接着分子が物理的に会合し、複合体を形成していることを初めて見いだし、CD226がLFA-1のシグナルトランスデューサーであることを明らかにした。申請者らはまた、多くのT細胞、NK細胞系腫瘍でCD226が発現しており、これらの腫瘍におけるCD226の発現の程度が高い程、患者の予後が有意に不良であることを見い出した。一方、CD226リガンドを同定する目的でCD226分子とヒト免疫グロブリンFc部分とのキメラ蛋白を作製し、種々の組織、細胞でCD226リガンドの発現をスクリーニングしたところ、血管内皮細胞で最も強く発現していることを見い出した。これらのことから、CD226とCD226リガンドはT細胞、NK細胞系腫瘍の活性化、血管外浸潤および転移機構に関与し、その悪性度を規定している可能性が考えられる。本研究ではT細胞、NK細胞系腫瘍の活性化、血管外浸潤および転移の分子機構を明らかにし、その制御法を開発することを目的として、血管内皮細胞に発現するCD226リガンドを同定することを目的とした。 レトロウイルスベクターを用いて血管内皮細胞からのcDNAライブラリーの作製を行なった。CD226のキメラ蛋白をプローブに用いて陽性細胞をフローサイトメトリーにより回収し、cDNAを単離する発現クローニングを試みた。この結果、陽性クローンを単離し、現在その詳細な構造解析を行っている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Yamada O, et al.: "Killer T cell induction in patients couth blastic NK cell lymphoma/leukemia"Brit J Haematol. 113. 153-160 (2001)
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[Publications] Sakamoto N, et al.: "A novel Fc receptor for IgA and IgM is expressed on hematopoietic and non-hematopoietic tissues"Eur. J. Immunol.. 31. 1310-1316 (2001)
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[Publications] Shimizu Y, et al.: "Fc(alpha)/mu receptor is a single gene-family member closely related to polymeric immunoglobulin receptor encoded on Chromosome 1"Immunogenetics. 42. 709-711 (2001)
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[Publications] Tokoro Y, et al.: "Molecular cloning and characterization of mouse Tspan-3, a novel member of the tetraspanin superfamily"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 288. 178-183 (2001)
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[Publications] Motohashi T, et al.: "Increased cell surface expression of C-terminal truncated erythropoietin receptors in polycythemia"Eur J Haematol. 67. 88-93 (2001)
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[Publications] Iwama A, ea al.: "Reciprocal roles for CCAAT/enhancer binding protein (C/EBP) and PU.1 transcription factors in Langerhans cell commitment"J. Exp. Med.. 195. 547-558 (2002)
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[Publications] Shibuya A: "Immunoglobulin-Like Receptors"Springer-Verlag Press. 6 (2001)