2001 Fiscal Year Annual Research Report
細胞形態異常により細胞周期進行を止めるモニター経路の解析
Project/Area Number |
13216024
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 泰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50229407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 一馬 北海道大学, 医学部・遺伝子病制御研究所, 教授 (60188290)
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Keywords | ミオシン / 低分子量GTPase |
Research Abstract |
細胞周期の進行は、種々のシグナルにより調節されているが、この調節異常ががんの原因となっている。一方、がんの悪性化において、細胞形態形成制御の異常は大きく寄与していると考えられており、細胞骨格系を制御するrho型低分子量GTPseを介するシグナル伝,達系の異常の関与が考えられている。正常細胞には、形態異常時に細胞周期進行を止める機構が存在し形態異常細胞の出現を抑えているが、その機構の詳細は不明である。形態形成経路と細胞周期とのカップリングの一端を明らかにし、がん細胞の悪性化に対抗していくための基礎的知見を得る事を目的として、形態形成経路において重要な働きをしているrho型低分子量GTpaseの標的因子に着目し解析を行った。特にクラスVミオシンは、出芽酵母においては、細胞骨格系を制御するrho型低分子量GTPasc(Rho3)の標的因子であることがわかっているだけではなく、様々な物質の細胞内極性配置に関与しており細胞周期進行と密接な関連をもっている。このミオシン(Myo2)の機能がどのように調節されているかを今回、Myo2C末ドメインと結合するタンパク質として新たな制御因子であるrab型低分子量GTPase(Ypt11)を単離し、解析した。すでに、ヒトなどでクラスVミオシンとrab型低分子量GTPaseの結合は、報告されていたが、これらの結合が果たす役割は、哺乳動物の系では、まだ明らかではない。遺伝学的解析が容易な出芽酵母により結合の役割を解析した。Ypt11、Myo2の両者の種々の変異株を単離し、解析を行ない、両者の結合により、ミトコンドリア分配に関与するMyo2機能をYpt11がMyo2に結合することで高進させることを明かとした。クラスVミオシンのカルゴ選択性、機能調節の詳細は不明なので今回の解析により、この詳細がわかってくるものと考える。
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Research Products
(1 results)