2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト癌におけるムチン遺伝子ならびに新しい接着因子の発現と予後との臨床疫学的研究
Project/Area Number |
13220016
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
米澤 傑 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 正道 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80325779)
高尾 尊身 鹿児島大学, 生命科学資源開発研究センター, 教授 (80171411)
村田 長芳 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60020765)
野元 三治 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20274813)
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Keywords | ムチン / 免疫組織化学 / 浸潤性膵管癌 / 胆管の粘液産生癌 / 予後 / DNAメチル化 / 接着因子 / 膵内分泌腫瘍 |
Research Abstract |
浸潤性膵管癌において、MUC4(気道型膜結合ムチン)の発現を免疫組織化学的に検索し、予後を含む様々な臨床病理学的事項、ならびに、MUC4の発現に関連するとされるErbB2やp27の発現状況との比較検討を行った。MUC4の発現と、ErbB2やp27の発現には有意な相関は認められなかったが、浸潤性膵管癌におけるMUC4の発現が独立した予後不良因子であることが判明し、これまでに報告してきた高悪性度の肝内胆管癌(腫瘤形成型)ならびに肝外胆管癌におけるMUC4の発現と併せて、膵胆管系癌において、MUC4が普遍的な予後不良因子として重要であることが明らかとなった。一方、胆管の粘液産生癌のCuboidal typeにおいて、胃幽門型分泌ムチンのコア蛋白(MUC6)は常に発現しているが、糖鎖抗原(CA/HIK1083)は常に発現していないという明らかな解離があることが分かり、その解離が腫瘍の発生・分化の過程で生じ、胆管の粘液産生癌のCuboidal typeの予後が良いことにも関連している可能性を示した。 MUC2の遺伝子発現に密接に関係するプロモーター領域の特定のCpG部位を同定し、その結果を、ヒト唾液腺腫瘍からマイクロディセクション法で採取した腫瘍細胞におけるMUC2の遺伝子発現機構の研究に応用し、MUC2遺伝子のプロモーター領域の特異的なCpG部位のメチル化がMUC2の発現に際し重票な役割を担っていることを、培養細胞のみでなく実際のヒト腫膓組織でも明らかにした。 新しい接着因子トロンボモジュリン(TM)が、膵ランゲルハンス島のβ細胞に特異的に発現していることを見出し、さらに、膵内分泌腫瘍においてはTMの発現が転移を抑制する方向に働き、またTMが膵内分泌腫瘍の良悪性の診断において有用な分子マーカーであることを示した。
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Research Products
(15 results)