2001 Fiscal Year Annual Research Report
大規模分散データの効率的な共有を実現する並列コンピューティング環境の開発
Project/Area Number |
13224029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 謙多郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80178970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 周吾 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90272442)
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Keywords | 並列計算 / 分散共有メモリ / グリッドコンピューティング / ミドルウェア / 資源管理 / 遺伝子クラスタリング / バイオインフォマティクス |
Research Abstract |
本研究の目的は、さまざまな並列・分散システムのハードウェア基盤に対し、分散するメモリ資源を有効に利用し、利用者がハードウェア基盤の多様性を意識しないで分散するデータの共有を効率的に行うことのできるコンピューティング環境を開発することにある。本年度は、その基礎となる分散共有配列の機構を開発した。これは、ネットワ-クにまたがる巨大な配列を仮想的に構築し、分散するデータを統一的かつ効率的に共有し操作することができるようにするというものである。科学技術計算では、巨大な配列を扱うアプリケーションは非常に多く、本年度は、とくに遺伝子クラスタリング、分子動力学法、配列のマルチプルアラインメントの3つのアプリケーションに対して、開発した分散共有配列の機構を適用した。1台の計算機のメモリには格納しきれない巨大なデータを、本システムを用いることにより初めて扱うことができるようになることを実際に示した。システムの開発については、本年度は骨格となる部分を完成させ、大域的なメモリ共有を実現するための操作インタフェースおよびメモリ資源の分散配置、位置づけの機構を実現した。また、データの転送の単位を明示する機構、データの転送と計算のオーバラップ処理を可能にする、同期オブジェクトによるデータ非同期読出し/書込み機構により、プログラミングを容易化し、効率を向上させることができることを示した。本システムは、クラスタ型並列計算機上に実装し、その上に上記のアプリケーションを実現した。従来のMPIによって記述されたプログラムも変更することなく、本システムの上で動作させることができることを確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 門田幸司: "Preprocessing implementation for microarray PRIM : an efficient method for processing cDNA microarray data"Phisiological Genomics. 4, 3. 183-188 (2001)
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[Publications] 池口満徳: "Molecular dynamics study on hydrophobic effects in aqueous urea solutions"Journal of the American Chemical Society. 123, 4. 677-682 (2001)
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[Publications] 繁田聡一: "Access route control by extended key/lock scheme"International Journal of Computer Systems, Science and Engineering. 16, 5. 319-325 (2001)
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[Publications] 繁田聡一: "キー/ロック方式の拡張によるアクセスルートコントロール"情報処理学会論文誌. 42, 6. 1545-1556 (2001)
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[Publications] 中村周吾: "A new method for parallel computation of Hessian matrix of conformational energy function in internal coordinates"Journal of Computational Chemistry. 23, 4. 463-469 (2001)
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[Publications] 清水謙多郎: "コンピュータを用いたタンパク質の立体構造予測"日本農芸化学会シンポジウム「ポストゲノム時代の科学」予稿集. 36-38 (2001)