2001 Fiscal Year Annual Research Report
コンポーネント指向ソフトウェア開発統合化環境の実現に関する研究
Project/Area Number |
13224084
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
深澤 良彰 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20165252)
|
Keywords | コンポーネント / オブジェクト指向 / メトリクス / 条件テスト / 検索 / 再利用 |
Research Abstract |
ソフトウェア部品の組合せ開発を中心とするコンポーネント技術が,開発期間の短縮と開発コストの削減を目的として注目されている.コンポーネントはあるサービスを提供する,独立して交換可能なソフトウェア構成単位である.近年,コンポーネントを開発・運用するためのコンポーネントアーキテクチャ体系が成熟しつつあるのに対して,既存のコンポーネントを適切に再利用する仕組み・方法論は未成熟である。従って,コンポーネントの再利用は限定的な種類・利用法に留まってしまっている.本研究は,このような状況において,コンポーネントの積極的な利用を促進するための,手法・ツールを実現することを目的とする。具体的には,現時点では,以下の諸機能を実現し,これらを複合的に利用する環境を用意することにより,コンポーネントの幅広い利用を促進する。 (1)効率的なコンポーネントを提供する手法 (2)作成したコンポーネントをテストする手法 (3)作成したコンポーネントの品質を計測する手法 (4)ライブラリからのコンポーネント検索手法 (2)のコンポーネントのテスト手法については,細粒度コンポーネントの状態観測性の高さを利用した条件テスト手法を提案した。その設計においては,条件テストスクリプトと本体コードの分離,および条件テストスクリプトと条件記述の分離を実現した.。(3)のコンポーネントの品質を計測する手法については,コンポーネントの再利用性を導く要素として,利用容易性,テスト容易性,可搬性の3要素に着目し、これらの視点を活かしたメトリクスを提案し,その計測法と評価データを用いたその合理性の確認を試みた.。(4)のコンポーネント検索手法においては,コンポーネント間の差異を測定する指標として有向置換性距離を提案し,コンポーネント間の有向置換性距離を利用して,ユーザの視点に沿った柔軟な検索を可能とするコンポーネント検索システムの実現を行った
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 鷲崎弘宜, 元村五月, 深澤良彰: "コンポーネント試行システムの開発と評価"コンピュータソフトウェア. 19巻1号. 44-48 (2002)
-
[Publications] 鷲崎弘宜, 深澤良彰: "Dynamic Hierachical Undo Facility in a Fine-Graind Component Environment"Proc. of Tools Pacific 2002. (未定). (2002)
-
[Publications] 山本浩数, 鷲崎弘宜, 深澤良彰: "再利用特性に基づくコンポーネントメトリクスの提案と検証"ソフトウェア工学の基礎ワークショップ論文集. 105-116 (2001)
-
[Publications] 坂井悠樹, 鷲崎弘宜, 深澤良彰: "コンポーネント環境における独立条件記述に基づいた条件テスト手法"ソフトウェア工学の基礎ワークショップ論文集. 117-128 (2001)