2004 Fiscal Year Annual Research Report
新たな免疫分子OX40/OX40リガンド系による感染防御免疫の制御
Project/Area Number |
13226006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅村 和夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20117360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60291267)
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Keywords | NK細胞 / T細胞 / 炎症反応 / エフェクターT細胞 / T細胞補助シグナル |
Research Abstract |
NK細胞機能制御におけるOX40シグナルの役割 OX40L-TgマウスにけるNK細胞機能障害の発生機構を解析した。RAG2欠損マウスと交配し、T細胞を欠損させるとNX細胞の細胞傷害活性化が完全に回復した。同様に、CD28欠損OX40L-Tgマウスを作製し、T細胞機能を抑制したところ、NK細胞活性は正常近くにまで回復した。従って、OX40L-TgマウスでみられたNK細胞機能障害はT細胞を介する反応であることが明らかになった。さらにIL-13欠損OX40L-Tgマウスを作製したところ、NK細胞活性が完全に回復した。以上より、OX40L-TgマウスでみられたNK細胞機能障害はT細胞が産生するIL-13を介する反応によって制御される可能性が示唆された。これまでIL-13が直接的にNK細胞活性や分化を制御することは知られておらず、新たな自然免疫制御系であることが考えられる。現在、IL-13のNK細胞機能制御機構について解析中である。 炎症反応におけるOX40シグナルの役割 感染症における炎症反応の多くはエフェクターT細胞が産生するサイトカインにより惹起される。OX40シグナルはCD4陽性エフェクターT細胞の生存に重要である。人為的にOX40シグナルを遮断することにより、カリニ原虫感染による肺組織炎症や、腸管内共生細菌依存性の炎症性腸疾患における炎症が強く抑制された。OX40シグナル制御が感染症における炎症反応抑制効果を有することが分かった。
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Research Products
(6 results)