2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13303001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田畑 伸一郎 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (10183071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 靖 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (60189066)
上垣 彰 西南学院大学, 経済学部, 教授 (70176577)
久保庭 真彰 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70111698)
末澤 恵美 日本国際問題研究所, ロシア研究センター, 研究員
岩下 明裕 北海道大学, スラブ研究センター, 助教授 (20243876)
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Keywords | CIS / 移行経済 / WTO / ベラルーシ / 中央アジア / 上海協力機構 |
Research Abstract |
1. 今年度は、ロシアの世界経済との統合を考えるうえで、当該研究でとくに重視しているロシアのCIS(独立国家共同体)との関係について、大きな研究成果を上げることができた。当該研究では、CISについて多面的・学際的な分析を行うことを目的の1つとしているが、今年度は2つの形で、成果を発表することができた。1つは、研究代表者が組織者となって、平成14年1月29日〜2月2日にスラブ研究センター冬期国際シンポジウム「ソ連崩壊後の10年」を開催し、当該研究の研究分担者・協力者がいくつかのパネルで報告者・討論者となった。ソ連崩壊後の10年間においてCISの果たした役割が綿密に分析された。もう1つは、日本国際問題研究所の発行している『ロシア研究』(平成14年4月出版予定)の特集号「多様化の中のCIS」において、当該研究の代表者・分担者・協力者計6人が執筆した。ここでも、国際関係、国際法、政治、経済、社会など、様々な角度から分析がなされた。また、CIS全体としてだけではなく、そのなかのサブグループであるユーラシア経済共同体、ロシア=ベラルーシ同盟国家、さらには、CISの一部の国と中国を含めた上海協力機構などについても、本格的な分析が加えられた。 2. 当該研究では、ロシアと世界経済との関係において、石油・ガス産業の果たしている役割に特別の注意を払っている。この問題に関しては、この観点から現在のロシア経済を分析した報告を米国スラブ学会で行い、ディスカッション・ペーパーとして出版した。また、石油産業によって経済を支えているロシア北方のネネツ自治管区で調査を行った。 3. ロシアのWTO加盟問題について研究を開始した。加盟交渉に当たっている日本の経済産業省の担当者らを招いて、研究会を行い、また、関連情報の収集体制を整えた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 田畑伸一郎: "CISにおける経済統合-域内貿易における付加価値税の課税原則をめぐって"ロシア研究. 34. (2002)
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[Publications] 岩下明裕: "上海プロセスの軌跡と展望-ソ連崩壊から機構設立まで"ロシア研究. 34. (2002)
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[Publications] 末澤恵美: "CISの10年と展望-域内国家関係を中心に"ロシア研究. 34. (2002)
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[Publications] 岡奈津子: "ロシアの対「同胞」政策と在外ロシア人-カザフスタンのケース"ロシア研究. 34. (2002)
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[Publications] 服部倫卓: "ベラルーシ・ロシア関係の政治力学-2001年ベラルーシ大統領選の事例研究"ロシア研究. 34. (2002)
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[Publications] 山田哲也: "CISと国家機構論"ロシア研究. 34. (2002)
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[Publications] Stefan Hedlund, Shinichiro Tabata: "Putin's Transition Economy : New Challenges for America and Japan"Department of East European Studies, Uppsala University, Working Papers. 68. 1-43 (2001)