2002 Fiscal Year Annual Research Report
可搬型ミリ波干渉計による宇宙背景放射のゆらぎの研究
Project/Area Number |
13304013
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
坪井 昌人 茨城大学, 理学部, 助教授 (10202186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春日 隆 法政大学, 工学部, 教授 (70126027)
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Keywords | 宇宙背景放射 / ハッブル定数 / スニヤエフゼルドビッチ効果 / 宇宙定数 |
Research Abstract |
本研究の目的は宇宙背景放射のゆらぎ(特に数分角スケールの輝度温度の非等方性)を電波観測することである。宇宙背景放射のゆらぎの原因は宇宙初期からのものと銀河団の高温がスによるスニヤエフゼルドビッチ効果ものとに大別されるがどちらも重要な観測量である。これらを正確に測定すると宇宙論パラメータ(ハッブル定数と宇宙定数など)を求めることができる。もしこの観測から宇宙論パラメータを厳しく制限できれば、数多くある宇宙論モデルの優劣が決定できることになる。本研究では宇宙背景放射非等方性の観測手段として小型ミリ波干渉計を開発し観測を実行する。また相補的に大型望遠鏡も用いて宇宙背景放射のスニヤエフゼルドビッチ効果についても観測と解析を行い上記の結果をチェックする。 1)可搬型ミリ波電波干渉計のアンテナと受信機の立ち上げを行った。 H13年度より組立てた中のミリ波アンテナと受信機システムの立ち上げを引き続き行った。受信機雑音を測定できる程にはなっていないが真空容器や光学系は形をなした。 2)可搬型ミリ波電波干渉計の相関器の立ち上げ H13年度より組立中の相関器の組み立てをすすめた。 3)スニヤエフゼルドビッチ効果のミリ波観測の解析 5つの銀河団について解析がすすめた。ハッブル定数はH_φ=67±13 kms^<-1> Mpc^<-1>、また宇宙定数は0.7という値がもとまり、02年7月IAU太平洋学会と8月URSI-GA会議(招待講演)で発表した。
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[Publications] M.Tsuboi: "Systematic Observation of the Sunyaev-Zel'dovich Effect toward Distant Galaxy Clusters"Proceedings of URSI GA. 28(CD-ROM ed.). 1963 (2002)
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[Publications] M.Tsuboi: "Cosmological Costcut with the S-Z Effect toward Distant Galaxy Clusters"Proceedings of APRM. 8.1(印刷中).
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[Publications] T.Kasuga: "Search for Polarization toward Sgr A^* at 100GHz"Proceedings of APRM. 8.2. 383-384 (2002)