2001 Fiscal Year Annual Research Report
過冷炉度を制御した融液成長法による太陽電池用Si多結晶の大粒径化と高効率化
Project/Area Number |
13305002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中嶋 一雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80311554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇治原 徹 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60312641)
佐崎 元 東北大学, 金属材料研究所, 講師 (60261509)
宇佐美 徳隆 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20262107)
北原 邦紀 島根大学, 総合理工学部, 教授 (60304250)
藤原 航三 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70332517)
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Keywords | シリコン / 融液成長 / 過冷度 / 潜熱 / 成長速度 / 結晶粒径 / 結晶欠陥 / 太陽電池 |
Research Abstract |
研究目的:多結晶シリコンは実用太陽電池材料として利用されているが単結晶材料に比べてエネルギー変換効率が低い。その原因として、結晶粒界や転位や不純物など結晶欠陥の影響が考えられている。このような結晶欠陥は融液成長時に導入されるが、その制御方法は確立されていない。本研究では融液成長時の過冷度を精密に制御して成長を行い過冷度や潜熱と結晶欠陥および結晶粒径の相関を解明する。 本年度の実績:本年度は融液成長過程および成長温度を同時に観察できる装置を設計・導入した。本装置は観察窓付きの一方向成長特殊小型炉と赤外線放射温度計を組み合わせた装置である。小型炉は高真空に引いた後アルゴンガス置換でき、冷却速度および炉内温度を精密制御できる。また、冷却ガスによる強制冷却機構と種付け機構を有する。さらに示差熱検出機構を有している。放射型温度計は顕微機構を有し、赤外と同時に高速度CCDカメラで可視像を観察できるため、成長過程と温度を同時に測定できる。試料サイズは10×15×5mm^3程度であり、成長後組織解析を行うのに十分な大きさである。 予備実験としてレーザー顕微鏡とイメージ炉を組み合わせた装置を用いてシリコンの融液成長過程をその場観察した。φ3×2mm^3の試料を融解後さまざまな速度で冷却し界面の形態および成長速度を実測した。3K/minで冷却した試料の成長界面はplanar界面であったが25K/min、40K/min、および45k/min冷却した試料ではfacet界面であった。定常状態における成長速度はplaner界面ではV【less than or equal】30μmであったがfacet界面では150μm【less than or equal】V【less than or equal】390μmであった。また非定常状態ではfacet面の消滅過程も観察された。非定常状態ではさまざまなfacet面が形成されたが(111)facet以外の面は消滅し、定常状態では(111)facetのみ形成した。また、赤外線カメラを用いてfacet界面前方の温度測定を行った。界面前方の過冷度はおよそ7度であった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Kitahara: "Observation of defects in laser-crystallized poly-silicon thin films by hydrogenation and Raman spectroscopy"Jpn. J. Appl. Phys.. 40. 1209-1213 (2001)
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[Publications] T.Ujihara: "Physical model for the evaluation of solid-liquid interfacial tension in silicon"J. Appl. Phys.. 90. 750-755 (2001)
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[Publications] N.Usami: "Control of macroscopic absorption coefficient of multicrystalline SiGe by microscopiccompositional distribution"Jpn. J. Appl. Phys.. 41. 37-39 (2002)