2001 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質建築材料中での多成分媒質の移動・反応・蓄積過程の予測
Project/Area Number |
13305039
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鉾井 修一 京都大学, 工学研究科, 教授 (80111938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 久也 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (40283402)
高田 暁 京都大学, 工学研究科, 助手 (20301244)
原田 和典 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90198911)
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Keywords | 建築多孔質材料 / 長寿命化 / 拡散 / 多成分・多相媒質 / 化学反応 / 酸性雨 / 中性化 / γ線装置 |
Research Abstract |
地球環境、エネルギー・資源問題を背景として、建築分野においては建設材料、部材の長寿命化・耐久性向上が強く求められている。建築材料の大部分は多孔質であり、従って材料の耐久性向上には多孔質建築材料内での水分および拡散物質の移動と蓄積を適切な精度で予測・評価することが重要である。 本研究では、建築多孔質材料中に多成分・多相の媒質が存在し拡散および化学反応がある場合の考え方を明確にし、簡易なモデルの提案を行うとともに、拡散係数とポテンシャルの測定と適切な測定装置の開発を目的とする。本年度は、以下の課題に関して検討を行った。 (1)コンクリート供試体への酸性雨(水溶液)の浸透実験およびCO2ガスの拡散過程に関する実験を行い、中性化位置と中性化の程度を調べた。これにより、気体拡散と液水浸透における中性化速度の違い、性状の違いを明らかにした。 (2)化学反応が生じる場合の多孔質材料内での多成分系の拡散過程および平衡関係に関する理論的な扱いについて検討した。 (3)非破壊含水率測定装置としてのγ線装置を設計し製作した。 (4)着衣などの非常に薄い材料における空隙構造と水分移動の様子を調べ、水分移動のモデルを作成した。更に、塩が含まれる状況下での蒸発過程を分析することにより、溶解塩によるポテンシャル関係の変化の影響を把握した。 (5)化学反応や溶解物質の濃度変化に伴うポテンシャル変化など、強い非線形性を有する系に対する数値解析上での問題点を抽出し、それに関する検討を行った。
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