容積からみた室空間のデザイン居住様態に関する研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13305040
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 西出 和彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80143379)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 込山 敦司 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教授 (00308222) ; 橋本 都子 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (50297983) ; 初見 学 東京理科大学, 理工学部, 教授 (40107537) ; 高橋 鷹志 早稲田大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (20024234) ; 橋本 雅好 平安女学院大学, 生活環境学部, 講師 (00351239)
• Keywords: 室空間 / 容積 / 天井高 / 居住様態 / 生活様態 / 空間知覚 / 空間認知

Research Abstract

14年度に引き続き、立体的な空間の広がりや形態に特徴がある居住空間において、実際に展開されている生活様態、人間の心理・生理に与える影響を明らかにすることを目的として、居住実態調査等を行った。
1、天井高や室空間形態に特徴のある居住空間を対象として居住実態調査を行い、実際の居住者の生活様態・意識の把握を行い、空間との関連を3次元的に考察した。
(1)立体的にデザインされている住空間を対象として居住者および設計者に対する調査を行い、設計者が想定したこと、居住者による能動的な空間への働きかけの実態を明らかにし、天井の高い空間が質の豊かさをもたらす可能性について明らかにした。
(2)空間構成に特徴のある住宅における居住者の入居から現在に至る環境移行の実態追跡調査を行い、居住者が自分たちにあった環境を創成してゆく過程を明らかにした。
(3)小住宅10件の調査を行い、住まい手の価値観と空間の特徴を明らかにした。
2、学校教室の天井高が生徒の心理・生理に与える影響を検討した。
3、室空間の天井高と容積、開口比率等に関するデータを収集し、室の機能、用途、使用人数、時代背景・文化と3次元空間・容積との関係という観点から現況の把握・整理を行った。
以上の分析結果は、室空間の計画における容積という視点を取り入れた新たな尺度の提案を行うことを目指し、実践的な計画に向けた天井高や容積からみた室空間のデザイン理論の提案を試みようとしている。

Research Products

• [Publications] 橋本雅好, 西出和彦, 高橋鷹志: "天井面・壁面が臥位での指示代名詞による領域分節に与える影響"日本建築学会計画系論文集. 567. 37-43 (2003)
• [Publications] 関戸洋子, 西出和彦, 高橋鷹志 他: "「包」を基準とした空間容積把握の実験的考察 空間容積の単位「包」に関する研究(その2)"日本建築学会計画系論文集. 568. 47-52 (2003)