2001 Fiscal Year Annual Research Report
オプトアジレント機能を有する侵入型金属窒化物薄膜材料の創製とデバイスへの応用
Project/Area Number |
13305047
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高橋 直行 静岡大学, 工学部, 助教授 (50242243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金光 義彦 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (30185954)
中村 高遠 静岡大学, 工学部, 教授 (10022287)
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Keywords | オプトアジレント / 侵入型金属窒化物 / 薄膜材料 / 窒化鉄 / 光磁気記録 / 電子スピン共鳴 / 大気圧ハライド気相成長 / 国際情報交換(英国:米国) |
Research Abstract |
本研究では、オプトアジレント機能を有する侵入型金属窒化物薄膜材料の創製とデバイスへの応用について研究を行っている。平成13年度は侵入型金属窒化物Fe_4N薄膜について次の成果が得られた。 1)Fe_4N薄膜作製法およびN侵入量の制御法を確立した。この作製および制御法は他の侵入型金属窒化物薄膜材料の作製にも応用可能である。 2)独自の熱力学解析により、単結晶薄膜の作製条件、N侵入量を制御できる作製条件を明らかにした。 3)作製したFe_4N薄膜は、立方晶の単結晶薄膜であることを明らかにした。 4)第一原理計算法により、Fe_4N薄膜の構造モデルを提案した。 5)Fe_4N薄膜のオプトアジレント機能に対する波長依存性を明らかにした。 6)作製されたFe_4N薄膜について屈折率、反射率を明らかにした。また、設備備品費で購入した短波長光磁気記録評価装置により、Fe_4N膜に対して垂直に磁場を印可した状態におけるカー回転角および楕円率を測定した結果を示す。いずれも光の波長に依存して変化している。カー回転角は光子のエネルギーの増加に伴って減少しているのに対し、楕円率は2.9eV付近に最大値をもつことを明らかにした。 7)Fe_4N薄膜の不対電子の状態を電子スピン共鳴(ESR)や光検波ESRにより行い、薄膜の局所構造を明らかにし、オプトアジレント機能との相関性を明らかにした。 8)Fe_4N薄膜の光スイッチング素子、調光デバイスへの応用するために、下地基板の選定、電極構造、積層構造について検討し、MgO基板が最適であることを明らかにした。 平成14年度は、侵入型金属窒化物InN薄膜材料についてのオプトアジレント機能を明らかにする。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Tamura: "Growth of Fe_4N thin films by atmospheric pressure vapor phase epitaxy"Journal of Materials Science Letters. (論文受理 発表予定). (2002)
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[Publications] T.Takahashi: "Growth of Fe_4N epitaxial layers displaying anomalous light reflectivity modulated by an external magnetic field"Journal of Materials Chemistry. 12. 3154-3157 (2001)