Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 咸康 京都大学, 農学研究科, 教授 (20026561)
間藤 徹 京都大学, 農学研究科, 助教授 (50157393)
宇波 耕一 京都大学, 農学研究科, 助教授 (10283649)
前田 滋哉 京都大学, 農学研究科, 助手 (00346074)
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Research Abstract |
本研究は,現地(ガーナ大学農業研究所内)にマイクロダム及びその受益農地を新たに構築して,流出農業型雨水ハーベスティング(Rainwater Harvesting/R-H)による小規模灌漑スキームを構築する際のR-Hシステムの最適な計画,設計,管理方法,R-Hによる灌漑が農業生産力の増大に及ぼす効果と最適な作物生産体系の導出,さらにはスキームの構築が農村社会と環境に及ぼす影響について実証的に論究して,乾燥・半乾燥地域における水戦略オプションとしてのR-Hの持つ有効性を検証することを目的としている.本年度は,昨年度と同様に,マイクロダム建設予定地に設置した気象観測ロボットによって,雨量,湿度,地温,風速等の自動観測を引き続き実施し,詳細な水文データの集積を行うとともに,これまでに得られた約3ヶ年半のデータを用いて,現地における降雨特性等の詳細分析を行った.また,GIS(地理情報システム)を援用した雨水集水域からの流出特性を解析するために,有限体積法による二次元流出モデルを構築した.さらに,試験圃場の区画整備を行い,同圃場内の30箇所に土壌水分計を設置するとともに,ダムサイトに新たにデータロガー内臓の貯水位および降雨自動観測装置を設置して,圃場の土壌水分状態に応じてマイクロダムより補給灌漑を行うための基礎を整えた.そして,マイクロダム(平成16年4月以降の降雨により満水状態となる)より圃場に試験送水して,灌漑スキームの機能性を試験・検証するとともに,完成したこのプロトタイプの灌漑スキームモデルを用いて,スキームの最適な管理・運用方策に基づく作物生産に対する灌漑効果を定量的に検証するための今後の研究計画について検討した.
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