2003 Fiscal Year Annual Research Report
ペブルダイバータにおける被覆粒子によるヘリウム及び水素吸蔵・放出特性
Project/Area Number |
13308024
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西川 雅弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 祐介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70294048)
上田 良夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30193816)
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Keywords | ダイバータ / ペブルダイバータ / ダイバータプラズマ / ECR放電 / 磁化プラズマ / プレシース |
Research Abstract |
本研究ではペブルダイバータの最適な脱ガス再生方法を評価するために実験、及びシミュレーションにより、水素及びヘリウムの吸蔵・放出特性を理解すること、および、ペブル落下装置を開発し、それを用いて排気実証実験を行うことを目的としている。今年度は、ペブルに入射するフラックスを計算によって評価するとともに、その計算モデルの妥当性の評価および排気実証試験を目的としたプラズマ実験装置の開発をおこなった。 ペブルに入射するフラックスの評価にあたっては、ペブルの帯電によってペブル周囲に形成される電場(プレシース)の影響を考慮した二次元のプラズマ挙動計算モデルを作成した。プラズマ流中にペブルが一個だけ存在する場合について計算してその結果をITERのダイバータ板付近でのプラズマパラメータ(アタッチプラズマの場合:n=4x10^<19>(m^<-3>)、Ti=Te=200(eV)、B=5(T))を計算結果に適用した。このとき700MW/m^2の熱流束がペブルに入射してくる。しかし、ペブルの昇華によって発生した粒子がペブルを取り巻くように分布し、それが入射してくるフラックスと衝突してエネルギーを奪うため、実際にペブルに印加される熱負荷は小さなものとなることが示された。 今年度、製作したプラズマ実験装置は、ECR放電によってプラズマを生成する生成部とダイバータ付近での磁化プラズマを摸擬するために外部磁界を印加できる直径30cm,長さ約70cmの円筒状の測定部より構成されている。この装置のプラズマ基礎特性を評価するために、ペブルを摸擬してSUS製円板を挿入して計算モデルを磁場を横切る拡散係数をフリーパラメータにして、実験結果に適用した。その結果、拡散係数が装置中の中性ガス圧に依存することが示された。 今後、このプラズマ実験装置を用いて、排気実証実験をおこなっていく。
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