2001 Fiscal Year Annual Research Report
交互供給コドーピング法による高濃度P型窒化物半導体薄膜結晶の製作とその応用
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13355001
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青柳 克信 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70087469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 秀樹 理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (70270593)
岩井 荘八 理化学研究所, 半導体工学研究室, 先任研究員 (40087474)
川崎 宏治 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10234056)
田 昭治 入江工研(株), VM事業部, 開発リーダー
吉田 博 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30133929)
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Keywords | p型 / GaN / AlGaN / コドーピング / サファイヤ / ホール濃度 / パルス供給法 |
Research Abstract |
高伝導度のp型GaNおよびAlGaNを得る成長方法を開発することを目的として、MOCVD法を用いて原料のTMGとNH_3、およびドーピング用材料の(Cp)_2MgとTESiをパルス供給する方法によってGaNの成長を行った。本年度は2種類のパルス供給法を用いてMgおよびSiのドーピングを行った。 1)サファイア基板に成長させたAlGaNバッファー上に、1000℃の成長温度でNH3を連続供給し、TMGを2秒間供給し2秒間パージする方法によってGaNを成長させ、TMG供給時に(Cp)_2Mgを供給してMgのドーピングを行った。(Cp)_2Mg供給量の最適条件下で成長したGaNのhole濃度は7x10^<18>/cm^2であり、通常の連続供給法で成長したGaNのHole濃度2x10^<18>/cm^2に比較して高いhole濃度が得られた。hole濃度の温度依存性からMgの活性化エネルギーを求めた結果、パルス供給の場合の活性化エネルギーは連続供給の場合と比較して約2/3に減少する結果が得られた。 2)サファイア基板のAlN低温バッファー上に、TMGとNH3とを1秒間づつ1秒間のパージ時間を置いて交互に供給してGaNを成長させた。TMGと同期して(Cp)_2Mgを供給し、TMGのパージ時間にTESiを供給する成長方法によってMgとSiの同時ドーピングを行った。GaNの伝導性はTMG供給量に依存し、TMG供給量の少ない場合は絶縁性を示し、TMG供給量の多い場合には低抵抗のn型伝導を示す。TMG供給量が8μmol/minの場合にP型GaNが得られ、2x10^<19>/cm^2の高いhole濃度が得られた。 今後は、ドーピングシーケンスとキャリアの活性化率および移動度の実験値を理論とつきあわせて、その活性化のメカニズムを明らかにする。
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