2001 Fiscal Year Annual Research Report
基地局の電源装置を不要とする光ファイバ・無線アクセスシステムの研究
Project/Area Number |
13355017
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
三木 哲也 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60272762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
來住 直人 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (10195224)
河野 勝泰 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90017418)
中嶋 信生 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (70323889)
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Keywords | 光アクセス / 光電変換 / ラマン増幅 / 光無線 / 光電力給電 |
Research Abstract |
今年度はシステムの要素技術に関する基本的な検討を行った。 基地局において用いられる光電変換デバイスについては市販のフォトダイオードを考え、その電力変換効率を2mW程度の小さな光電力において測定したところ約30%を得た。高電力レーザダイオードを電力源として採用する実際のシステムにおいては効率はこれよりも低下するために、基地局の信号用レーザダイオードや無線系を駆動するには、高受光能力の電力用フォトダイオードや、複数の直列接続のダイオードを用いる必要が判明した。無バイアスフォトダイオードに関しては効率や値段の制約という問題があることがわかった。 電力送電とラマン増幅については、波長1.55μmの信号光を長さ3kmの通信用光ファイバに伝送し、これと併せて電力120mWの1.48μmの半導体レーザダイオードの発振光を電力源とラマン増幅用の励起光源として用いた系によって評価した。その結果、受信端では約100mWの電力が受信され、かつ0.5dBのラマン増幅利得が得られることがわかった。用いられた光ファイバの損失がやや高いため、現在製造されている新しい光ファイバを伝送路として用いればより高いラマン増幅利得が得られることが予測される。さらに高い電力を伝送することによって無停電化に十分な電力伝送が可能であることを理論的に予測した。 無線伝送系に関しては、光・電波融合技術を適用する無線システムの範囲を周波数で1GHz〜20GHzと想定し、その実験準備を進めた。連続波信号の全ての周波数での測定が可能である。また、実際のシステムでのデモンストレーションはIEEE802.11bで行えるようにした。さらに、アンテナの周辺回路と信号変調方式についての検討を行い、変調器として低消費電力の半導体電界吸収形変調器を用いる系の構成法についての検討に着手した。
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