2004 Fiscal Year Annual Research Report
HSCT模擬環境での耐熱複合材料耐久性評価用の微視損傷その場観察装置の試作研究
Project/Area Number |
13355035
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 展雄 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (10171646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 洋二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (90313006)
荻原 慎二 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (70266906)
小林 訓史 東京都立大学, 工学部, 講師 (80326016)
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Keywords | 炭素繊維強化プラスチック / 負荷・除荷試験 / トランスバースクラック / 破損プロセス / 最終繊維破壊 / 多重繊維破断 / 有限要素数値解析 |
Research Abstract |
先進CFRP積層板構造の耐久性を評価・保証するには、トランスバースクラック発生、進展、層間剥離発生・進展、繊維破断による最終破断に至るまでの破損プロセスの定式化が必要である。従来は、この定式化が不十分なために、いかなる損傷発生もないように安全率を用いた最大使用可能制限歪により設計が行われてきた。 本研究では、HSCT模擬環境下での耐熱樹脂基繊維強化複合材料定量的な微視的実験評価手法(複合材料の実験マイクロメカニクスと呼ぶ)を提案するとともに、損傷発生・進展プロセスを模擬でき、最終繊維破壊までに至る有限要素数値解析シミュレーション手法の開発を行った。(1)90度層内の初期マトリックスクラック発生、(2)マルティプルマトリックスクラック発生、(3)マトリックスクラック端部からの層間剥離発生、(4)繊維破断、の各段階におけるミクロな変形・破壊プロセスの各負荷段階について、実験、理論解析の両面から解明した。 とくに、直交積層板について、トランスバースクラックの発生・進展プロセスから最終繊維破断に至るまでの定式化を行うことに成功した。中でも、マトリックス材の弾塑性挙動を忠実に再現すること、トランスバースクラックの発生を定式化するために結合力要素モデルを用いて物理的な意義をもたせたこと、および、1本の繊維中の多重破断現象を再現するためにWeibull of Weibullモデルを導入したこと、などに特徴がある。
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