2004 Fiscal Year Annual Research Report
現代ペルーの社会動態に関する学際的調査研究-比較研究のための視角構築-
Project/Area Number |
13372002
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
村上 勇介 国立民族学博物館, 地域研究企画交流センター, 助教授 (70290921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遅野井 茂雄 筑波大学, 社会工学系, 教授 (60257441)
二村 久則 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (30156939)
中川 文雄 城西国際大学, 人文学部, 教授 (30014484)
佐野 誠 新潟大学, 経済学部, 助教授 (70226041)
安原 毅 南山大学, 外国語学部, 助教授 (70247667)
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Keywords | 社会動態 / 政治変動 / 経済構造 / 学際的研究 / 歴史的変化 / 文化変容 / ペルー / アンデス諸国 |
Research Abstract |
研究の最終年に当たる今年度は、当初の計画の最終目的である比較研究の枠組作りに資する基礎研究を研究分担者が各々の視点から進めるとともに、比較分析枠組に関する議論を進めた。まず、研究分担者の調査研究については、新木がエクアドルの政治経済社会変動ならびに環境問題に関する基礎的な調査を実施した。佐野は、ペルーを中心にアンデス諸国の経済体制と構造変動の比較研究を実施した。安原は、ペルーを主たる対象として、金融システムの構造と安定性に関し分析を実施した。中川は、ボリビアにおいて、社会変動と人口動態に関する調査研究を行った。細谷は、ペルーを対象に、先住民社会の構造的変容ならびに民族間関係における動態と偏見などの意識の問題についての調査を実施した。村上は、ペルー、ボリビア、エクアドルを対象に、政治参加過程と地方レベルの政治の動態に関する調査研究を行った。幡谷は、コロンビアにおける社会変動について、貧困層集住地区の動態研究を通じて考察した。遅野井は、ペルーを中心に、アンデス諸国の政治経済変動の動態分析に従事した。山脇は、ペルーを対象に、社会変動のダイナミズムと階層間関係の変容について調査分析を実施した。二村は、コロンビアとベネズエラを対象に、政治体制の変動過程と政党制、政治暴力の問題に関する比較研究を実施した。 続いて、比較研究の枠組に関しては、海外研究協力者との議論の後、研究分担者の間での検討を進めた。より具体的には、政治分野では、政党制・政党間関係、政党凋落後の政治リーダーシップ、民主的な政治参加過程の態様、政治意識、地方分権化といった研究課題について比較研究のあり方が検討された。経済関連分野では、経済構造、金融システム、開発政策、農村経済、環境政策などの研究課題についての比較の枠組が探られた。社会・文化関係では、階層構造、民族間関係、暴力の問題などの点に関し比較研究の枠組設定の可能性が議論された。
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Research Products
(5 results)