宋代士大夫の相互性と日常空間に関する思想文化学的研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13410005
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 佐藤 慎一 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50009817)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 田中 正樹 山形短期大学, 助教授 (70236636) ; 浅見 洋二 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (70184158) ; 市來 津由彦 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30142897) ; 小島 毅 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (90195719) ; 早坂 俊廣 信州大学, 人文学部, 助教授 (10259963)
• Keywords: 中国 / 宋 / 知識人 / 地域史 / 史料 / 精神文化 / 日常生活 / 国際情報交換

Research Abstract

平成15年度も前年度に引き続き、各人が分担する分野において研究活動をおこない、常時電子メールを活用して意見交換をおこなったほか、6月に全体会合を開いて現在の進捗状況の確認と今後のスケジュールを相談し、また、各所で個別に小規模な会合をおこなった。
平成15年度は本研究プロジェクト3年目にあたり、最終年度の総括に向けて成果を深める取り組みを進めるとともに、いくつかの研究発表の場を設けた。そのうち、平成15年11月の東方学会全国会員集会においては、小島毅が他分野の研究者に混じって経書注釈のなかに現れる宋代士大夫の政治思想について研究報告をおこなった。また、平成16年3月には、研究分担者に準ずる協力者である高津孝を、米国サンディエゴで開かれたアジア学会年次大会に派遣し、研究報告をおこなって本プロジェクトの課題と意義を海外研究者に提示した。本研究計画当初から一つの目標としてきた、平成16年8月のICANAS(ロシアのモスクワで開催)参加についても、派遣者を内定し、研究報告の作成と本プロジェクト参加者内部での検討・批評を通じた修訂作業を進行させている。
これらの作業を通じて、「相互性と日常空間」という本研究のテーマに一定程度の明確な肉付けがほどこされつつある。その集大成として、平成17年1月に海外からも研究者を招聘して大規模な公開研究集会を開催することとし、報告集作成のための環境整備など、その準備作業に着手した。

Research Products

• [Publications] 早坂 俊廣: "馬一浮「泰和宜山会語」訳注(2)"信州大学人文学部人文科学論集<人間情報科学>. 38号(印刷中). (2004)
• [Publications] 早坂 俊廣: "「宋明思想」研究の現状と課題"中国-社会と文化. 19号(印刷中). (2004)
• [Publications] 小島 毅: "Great Confucian or Mere Strategist?"Thomas H.C.Lee(ed.), The New and the Multiple. 33-60 (2004)