2001 Fiscal Year Annual Research Report
多言語社会をめざす言語運動・言語政策に関する総合的研究
Project/Area Number |
13410056
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Research Institution | Joshibi University of Art and Design |
Principal Investigator |
林 正寛 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (30164966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 毅 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20199285)
原 聖 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (20180995)
三浦 信孝 中央大学, 文学部, 教授 (10135238)
安田 敏朗 一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 助教授 (80283670)
土屋 礼子 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (00275504)
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Keywords | 多言語社会論 / 多言語主義 / 言語帝国主義 / 少数言語復興運動 / 少数言語の権利 / 少数言語文化 / 言語法 / 言語政策 |
Research Abstract |
今年度は、多言語社会論、多言語主義、言語帝国主義、少数言語運動などに関する、これまでの研究史の整理、予備的調査、調査検討会を行い、あわせてヨーロッパの多言語主義の近況について集中的な討論集会を開催した。藤井毅はイギリスで、原聖はフランス・イギリスで、三浦信孝はスイス・フランスで、定松文はベルギー・フランスで予備的な調査を行った。林正寛、安田敏朗、中村淳、土屋礼子は国内で、文献調査を進めた。多言語社会のさまざまなありかたについて、研究会を4回開催し、「言語帝国主義」に関する理論的問題、インターネットにおける多言語化の問題、台湾の多言語状況と残存日本語、中国(エベンキ語)とカナダ(イヌイト語)の少数言語などについて、検討を行った。平成14年1月に東京(日仏会館)で「ヨーロッパの多言語主義はどこまできたか」と題するシンポジウムを開催し、国際法上の少数言語の権利、欧州諸国の言語法策定の近況、EUと少数言語文化との関係、フランスやイギリスの少数言語文化(とくにウェールズ、コルシカ)復興運動と言語政策の現状、バルド3国やセルビア・クロアチアなど東欧地域の多言語問題について、特別講師を招いて検討を行った。欧州の言語法については西欧少数言語地域が模範となっていることが多いが、場合によっては東欧地域の方が先進的であることがわかった。国際法上でも場合によっては西欧が必ずしも先進的とはいえないこともわかった。また平成14年3月には沖縄で研究会を開いて、沖縄語の普及運動の現状についての討議を重ねた。同じく3月に、合宿討論会を行い、今年度の活動を総括し、来年度の予定、とりわけ沖縄で予定しているシンポジウムについて話し合った。
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Research Products
(2 results)