2001 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア史のメタナラティブをめぐる総合的研究-国民国家の物語・ジェンダー・近代
Project/Area Number |
13410107
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
小泉 順子 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70234672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯島 明子 天理大学, 国際文化学部, 助教授 (70299155)
青山 亨 鹿児島大学, 多島圏研究センター, 教授 (90274810)
池端 雪浦 東京外国語大学, 学長 (40113055)
土佐 桂子 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (90283853)
伊東 利勝 愛知大学, 文学部, 教授 (60148228)
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Keywords | 東南アジア史 / メタナラティブ / 国民国家 / ナショナリズム / ジェンダー / 近代 |
Research Abstract |
初年度たる本年度は、現地語史料の収集とメンバー間の共通理解構築の年と位置づけ、以下の活動を実施した。まず現地語史料収集では、小泉順子が2001年8月にタイを訪れ、国立公文書館、国立古文書部および主要大学図書館にて、19世紀末から20世紀初頭の経済思想に関わる史料調査を実施した。また土佐桂子は2001年9月、ビルマのカレン州で、ウェイザー信仰と歴史認識に関する聞き取り調査を実施し、飯島明子は2002年2月にラオスで年代記貝葉文書史料調査を、同じく2002年2-3月に伊東利勝もビルマで貝葉文書の形で残されるビルマ年代記を調査した。さらに青山亨は古典ジャワ文学を相対化するために、2002年3月カンボジアで海外調査を実施した。この他、研究協力者・原田正美も2001年8月および2002年2月の2回にわたりビルマを訪れ、精力的に貝葉文書仏教文学史料を収集した。なおマイクロフィルムの形で収集した史料は、順次購入したリーダープリンターを使ってプリントアウトをして整理する作業を進めつつある。 またメタナラティブをめぐる共通理解を深め、統一のとれたアウトプットをつくるべく、国内研究会も2001年10月、2002年2月、3月と3回にわたり実施した。それぞれの研究会では、「ジェンダー」、「民族」という切り口からそれぞれ史料を分析する実験的な試みを通じて相互理解をはかりつつ、他地域の最先端の研究者を招いて勉強会も開催した。2001年10月の研究会では、日本、韓国、フランスを研究する3人の美術史学者から、ジェンダー、美術、コロニアリズムをめぐるテーマで報告をいただいた。また2002年2月の研究会では、インドのジェンダー研究をめぐる歴史学、社会学、人類学における最新成果を、3月には、東南アジア政治学研究のメタナラティブについて、外部の専門家を招いてご報告いただいた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 小泉順子: "もう一つの「ファミリー・ポリティクス」"岩波講座東南アジア史5 東南アジアの世界の再編. 75-102 (2001)
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[Publications] KOIZUMI, JUNKO: "King's Manpower Constructed : Writing the History of the Conscription of Labour in siam"South East Asia Research (London, SOAS). March(掲載予定). (2002)
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[Publications] 飯島 明子: "「タイ人の世紀」再考-初期ラーンナー史上の諸問題"岩波講座東南アジア史2 東南アジア古代国家の成立と展開. 257-286 (2001)
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[Publications] 伊東 勝: "エーヤーワディ流域における南伝上座仏教政治体制の確立"岩波講座東南アジア史2 東南アジア古代国家の成立と展開. 287-316 (2001)
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[Publications] 青山 亨: "東ジャワの統一王朝-アイルランガ政権からグディリ王国へ"岩波講座東南アジア史2 東南アジア古代国家の成立と展開. 141-167 (2001)
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[Publications] 池端 雪浦: "フィリピン革命-ビザヤの視点から"岩波講座東南アジア史7 植民地抵抗運動とナショナリズムの展開. 111-134 (2002)