2002 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア史のメタナラティブをめぐる総合的研究―国民国家の物語・ジェンダー・近代
Project/Area Number |
13410107
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
小泉 順子 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70234672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 利勝 愛知大学, 文学部, 教授 (60148228)
土佐 桂子 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90283853)
池端 雪浦 , 学長 (40113055)
小林 寧子 南山大学, 外国語学部, 助教授 (60225547)
飯島 明子 天理大学, 国際文化学部, 助教授 (70299155)
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Keywords | 東南アジア史 / メタナラティブ / 国民国家 / ナショナリズム / ジェンダー / 近代 |
Research Abstract |
今年度は昨年度の作業を発展的に継承し、以下の2つの作業を進めた。 (1)専門領域、テーマに応じ、史料収集、整理を進め、研究課題を絞り込む。 (2)歴史のメタナラティブに関する理論的研究と共通理解を深める。 まず史料収集として以下の海外調査を実施した。小泉順子は2002年9月と2003年2月に、タイ近代史におけるジェンダーと経済をめぐるメタナラティブに関する調査を実施。小林寧子氏も、2002年8月から9月にかけてインドネシアにおけるイスラームフェミニズム運動に関する調査を実施した。また土佐桂子氏は2003年2月に、ミャンマーにて宗教と医術をめぐる文献調査を、飯島明子氏も同年2月チェンマイ年代記写本文献収集・調査を実施した。また研究協力者、片山須美子氏と原田正美氏も、それぞれ2002年8月から9月にかけて、ベトナム労働党婦女連合資料調査、ビルマ語仏教文献に関する調査を実施した。各自収集した史料の分析を進め、マイクロフィルム史料は順次プリントアウトして整理している。 一方理論的理解を深めるため、他地域の気鋭の専門家をお招きした研究会(勉強会+中間報告会)も以下の通り実施した。2002年7月には、ハルオ・シラネ、鈴木登美両氏(コロンビア大学)から「日本における古典カノン形成とカリキュラムの歴史的変遷」「<日本近代文学史>構築におけるジャンルとジェンダーの関係」と題するお話をうかがい、10月には楊海英氏(静岡大学)から「西夏の歴史を回族が受継ぐモンゴルと回族の関係における<歴史>の投影について」お話いただいた。さらに11月にはアルンラット・ウィチェンケーォ氏(京大東南アジア研究センター)から「北部タイの貝葉文書とタイ史研究について」というテーマでご報告いただき、2003年1月には、吉澤誠一郎氏(東京大学大学院)より「中国ナショナリズムの論じ方」というタイトルでお話をいただいた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小泉 順子: "近世史のジェンダー化"岩波講座 東南アジア史 別巻. 54-59 (2002)
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[Publications] Ikehata, Setsuho: "Japan and the Philippines, 1855-1905 : Mutual Images and Interests"Ikehata Setsuho and Lydia N.Yu Jose (eds.) Philippines-Japan Relations (Ateneo de Manila University Press, Quezon City). 19-46 (2003)
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[Publications] 土佐 桂子: "民族紛争のなかの宗教指導者-ミャンマー連邦カレン州の僧侶の「仏教布教」"黒田悦子編『民族の運動と指導者たち』. 194-213 (2002)
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[Publications] 伊東 利勝: "1888年ビルマ南部における反政庁ディスクール"成城大学経済研究. 159号. 408-438 (2003)
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[Publications] 小林 寧子: "インドネシアにおけるイスラーム思想の展開"思想. No.941. 178-190 (2002)
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[Publications] 飯島 明子: "NationとGeobody"『岩波講座 東南アジア史 別巻』岩波書店. 86-92 (2003)
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[Publications] Ikehata, Setsuho, Lydia N. Yu Jose eds.: "Ikehata Setsuho and Lydia N.Yu Jose (eds.) Philippines-Japan Relations"Ateneo de Manila University Press, Quezon City. x+618 (2003)