2001 Fiscal Year Annual Research Report
日韓台における代議士講演会と政治情報ネットワークに関する比較分析研究
Project/Area Number |
13420019
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 善一郎 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (30009823)
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Keywords | 選挙 / インターネット / 国会議員 / ICT / IT政策 |
Research Abstract |
本年度、日本・韓国・台湾で共同あるいは各々で進行できた概要は、以下のとおりである。 1.(日本)韓国を9月に、台湾に9月および2月に訪問し、各地の国会議員候補者や地方議員に面談を行い、政治組織と新情報通信、インターネットの利用に関して状況や意見をきいた。そして、1月から日本の国会議員を対象にしたアンケートを配布して回収に努めている。現状においては、国会の状況により、回収率が上昇しにくいが、粘り強く回収作業を継続している。また、7月の参議院選挙では、主要政党の候補者の個人HPを閲覧・印刷を行った。これらの分析は、今後の課題である。 2.(韓国)共同のアンケートの内容を実施するために、7月までに調査員のリクルート、講習を行った。そしてアンケート内容の詰めを日本の研究代表者が訪韓した際に行った。それから数ヶ月間、e-mailによる意見交換によって、理論化に傾注してきた。12月に調査者にリハーサルをさせて、1月に実際の調査を行った。その結果、回収率は約60%を超すという。韓国においても実際の分析は、翌年度の課題となった。 3.(台湾)台湾は2001年12月に国家委員の選挙が行われたが、初登院は翌年2月であるために、アンケートは2月に行うことになった。そのため、その概要は不明である。だが、台湾では独自に「選挙期間におけるインターネットによる選挙参加に関する調査」を行い、概要が示された。特徴的な点をあげる。インターネットを利用する有権者は、(1)選挙への関心度が,非使用者よりやや低い。投票意欲も低い傾向を示す。(2)どの候補者を支持するかに関する問題は,インターネット使用者の回答率がより高い。回答拒絶率は10%である。非使用者の回答拒絶率は16.8%を占める。 アンケート分析をあわせて分析も追究していく。 以上、本年度の研究実績は、比較研究の材料を蓄積しつつある状況と考えている。
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