2001 Fiscal Year Annual Research Report
ロンドン金融市場とアジアにおける国際銀行業の展開(1870-1930年)
Project/Area Number |
13430020
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 俊夫 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (00139982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢後 一彦 東京都立大学, 経済学部, 助教授 (30242134)
北林 雅志 札幌学院大学, 商学部, 助教授 (60169878)
赤川 元章 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (60051603)
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Keywords | 銀行 / ロンドン金融市場 / マーチャント・バンク / 英系国際銀行 / 植民地銀行 / 国際金本位制 / 銀貨為替 / 外債発行 |
Research Abstract |
研究実施計画にしたがい,平成13年度は次のような国際銀行業史に関する研究実績が達成された。 (1)英系海外銀行の資金循環分析 研究協力者である西村閑也法政大学名誉教授が収集した,1890年から1914年までの期間を対象とした英系海外銀行であるチャータード銀行およびマーカンタイル銀行の各地所在の店舗別のバランス・シートの提供を受け,これを複写・整理して海外銀行支店内での資金循環のパターンを解析しつつある。さらにロンドン・ギルドホールに所蔵されているチャータード銀行のその他の資料については,現地経済との接触の実情を解明するため関連資料の収集を行いつつある。また,香港上海銀行についてはE.グリーン氏の協力を得て,同行アーカイヴズの関連する資料の目録を作成した。さらにアジア各地の商品貿易の仕向地別、商品別の公表時系列統計も整理しつつあり,これを上記の英系海外銀行の為替取組の数字の時系列と比較対照する準備を整えつつある。 (2)ロンドン金融市場と国際銀行の関連分析 各国の海外銀行の刊行社史の入手や当時の金融業界紙の関連する記事の収集を行い,既存の研究の達成点や問題点を整理し,今後予定している国際銀行の経営文書のレヴェルによる研究の方向付けを行った。とくに金融市場における実際の手形取引や預金の実態を明らかにするため,Orbell & Turtonのレコード・ガイドブックBritish Bankingを用いてロンドン手形交換所加盟銀行の保存資料の確認作業を行った。 (3)非英系国際銀行の活動および現地取引の分析 関連する独系国際銀行の社史や,ドイツ銀行歴史資料館所蔵の独亜銀行関連の文書を収集した。フランスについては、クレディ・リョーネ銀行アーカイヴズ所蔵のアジアにおける取引関係を示す資料調査を行った。またロンドン金融市場との接点となる独系,仏系,米系および日系国際銀行のロンドン支店の具体的な営業活動を示す文献や資料を収集し、分析した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鈴木 俊夫: "「ベアリング商会の対日鉄道投資と信託法の制定」"[信託協会]信託研究奨励論集. 22号. 81-90 (2001)
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[Publications] 北林 雅志: "「19世紀後半アジアにおけるイギリス植民地銀行の支店活動」"札幌学院商経論集. 18巻2号. 33-62 (2001)
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[Publications] 矢後 和彦: "「原輝史著『フランス戦間期経済史研究』」"[早稲田大学]早稲田商学. 391号. 175-81 (2001)
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[Publications] 杉山伸也, J. ハンター編(鈴木俊夫共著): "『日英交流史1600-2000』 4 経済 (「戦後期ロンドン金融市場における日本政府の外債発行」)"東京大学出版会. 159-88 (2001)