2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13430021
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉原 薫 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (60117950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 浩史 大阪市立大学, 経済研究科, 助教授 (10213357)
谷本 雅之 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (10197535)
阿部 武司 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10151101)
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Keywords | 労働集約型工業化 / 勤勉革命 / 要素賦存 / 資源 / 綿業 / 在来産業 / アジア経済史 / 日本経済史 |
Research Abstract |
本研究は、アジアの工業化の歴史的背景をグローバルな観点から解明したいという関心を基礎にして、アジアから生れた方法論に基づいた研究者の研究者の国際交流の場を作る試みである。3年間で、国際的な討論を踏まえた英文の論文集を出版するのが最終目標であるが、その過程でさまざまな議論を誘発することもねらっている。本年度は、2002年夏にブエノスアイレスで開催される国際経済史会議のセッション"Labour-intensive Industrialisation in Global History: Asian Experiences and Comparative Perspectives"のプレ・コンファレンスを、2001年12月18-19日に大阪で開催した。会議にはアメリカ、イギリス、インド、台湾からの8名を含む約30名が参加し、14本のペーパーが提出され、「勤勉革命」や「労働集約型工業化」の概念とその有効性とめぐって、活発な議論が戦わされた。いわゆる「無限労働供給」の段階の不熟練労働者にもさまざまな質の違いがあり、「勤勉革命」によって質が向上する可能性があること、工業化の典型は必ずしも資本集約型ではなく、18世紀のイングランドにおいても労働集約的な技術革新が主流を占めたこと、労働集約的な産業による雇用創出が工業化の世界的普及に決定的な意味をもったことなどが指摘された。プレ・コンファレンスに提出されたペーパーのうちの12本と、参加できなかった研究者からの2本を加えた計14本のペーパーが、本会議までにCD-ROMのかたちで刊行される予定である(本プロジェクトの研究分担者のペーパー名を「研究発表」欄に記した)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kaoru Sugihara: "Oceanic Trade and Global Development, 1500-1995"Making Sense of Global History: The 19th International Congress of the Historical Sciences Oslo 2000 Commemorative Volume. 55-70 (2001)
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[Publications] 杉原 薫: "国際分業と東南アジア植民地経済"岩波講座 東南アジア史6 植民地経済の反映と凋落. 249-272 (2002)
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[Publications] 杉原 薫: "歴史のなかのアジア太平洋経済圏"環. 8号. 280-300 (2002)
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[Publications] Kaoru Sugihara: "Labour-intensive Industrialisation in Global History"Papers for the Thirteenth International Economic History Congress, Buenos Aires, Session 25(Labour-intensive Industrialisation in Global History : Asian Experiences and Comparative Perspectives).CD-ROM. (2002)
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[Publications] Takeshi Abe: "Indigenous Sources of Japanese Industrialisation, c.1880-1920"Papers for the Thirteenth International Economic History Congress, Buenos Aires, Session 25(Labour-intensive Industrialisation in Global History : Asian Experiences and Comparative Perspectives). CD-ROM. (2002)
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[Publications] Masayuki Tanimoto: "Labour Intensive Industries in Industrial Districts: Another phase of Japan's "Industrialization""Papers for the Thirteenth International Economic History Congress, Buenos Aires, Session 25(Labour-intensive Industrialisation in Global History : Asian Experiences and Comparative Perspectives). CD-ROM. (2002)