2001 Fiscal Year Annual Research Report
大量生産体制の終焉と新しい生産システムの成立:流れ生産から定置式生産へ
Project/Area Number |
13430034
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
野原 光 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (40085999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅生 卯一 弘前大学, 人文学部, 助教授 (70281912)
藤田 栄史 名古屋市立大学, 人文社会学部, 教授 (50110755)
猿田 正機 中京大学, 経営学部, 教授 (80139980)
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Keywords | 流れ生産 / 定置式生産 / 部品分類 / 生産システム / 作業組織 / 教育訓練 |
Research Abstract |
2001年度は、9月にスウェーデン・ヨーデボリ大学において、スウェーデン、日本の経営の国際比較のワークショップをおこなった。またそれに続いて、流れ生産をやめた自動車工場の作業実態、及び流れ生産方式を維持するボルボの主力工場における職場改革の実態調査をおこなった。さらに、バス、トラックの定置式生産の職場構造の調査をおこなった。加えて、電子機器メーカー、エリクソン、及びホワイトカラー労働の職場として、病院の検査機関の調査をおこなった。また2002年の2月から3月にかけて、スウェーデンの海外共同研究者を招き、トヨタ自動車、ダイハツエ業、キャノン、ソニー、ミユキ精機等の職場の生産システム、作業組織の詳細な実態調査をおこなった。そこでは、教育訓練、技能形成方式、生産のレイアウト、作業者配置、工場内物流システム、企業間部品供給システム、組立作業用にどのような部品分類がおこなわれているか、製造工程から設計に対して、作り易さからする、どのようなフィードバックの仕組みが開発されているか等が吟味された。また1社においては、スウェーデンの研究者が開発したヴィデオによる作業分析、流れ生産におけるタイム・ロスの計測がおこなわれた。他方で、中京大学で、主題をめぐるワークショップを開き、また、名古屋大学、明治大学、北海道大学等で、技能形成、教育訓練をめぐる研究会をおこなった。理論的には、スウェーデン、日本というきわめて大きく社会環境の異なる両国の研究者が、お互いの暗黙の前提を分かり合えるように、幾つかの基本概念について、詳細な立ちいった検討を行い、今後の共同研究の進展に備えた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] ニルソン, レナルト著 野原光翻訳: "組立労働のオルターナティブとその学習戦略(1)"労働法律旬報. 1510. 60-64 (2001)
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[Publications] ニルソン, レナルト著 野原光翻訳: "組立労働のオルターナティブとその学習戦略(2)"労働法律旬報. 1512. 44-49 (2001)
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[Publications] ニルソン, レナルト著 野原光翻訳: "組立労働のオルターナティブとその学習戦略(3)"労働法律旬報. 1514. 70-75 (2001)
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[Publications] ニルソン, レナルト著 野原光翻訳: "組立労働のオルターナティブとその学習戦略(4)"労働法律旬報. 1516. 65-70 (2001)
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[Publications] 野原光: "暗黙の認識枠組みと調査で特定される事実:生産システムとその存続の社会的条件という枠組み設定を事例として"日本労働社会学会年報. 12. 113-124 (2001)