2004 Fiscal Year Annual Research Report
合流型超幾何関数における層理、外積構造、漸近挙動、接続係数
Project/Area Number |
13440057
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
原岡 喜重 熊本大学, 理学部, 教授 (30208665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 弘信 熊本大学, 理学部, 教授 (40161575)
河野 實彦 熊本大学, 理学部, 教授 (30027370)
古島 幹雄 熊本大学, 理学部, 教授 (00165482)
井上 尚夫 熊本大学, 理学部, 講師 (40145272)
岡 幸正 熊本大学, 理学部, 助教授 (50089140)
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Keywords | 超幾何変数 / 合流 / rigid局所系 / 微分方程式の変形 |
Research Abstract |
本研究は,重み付き退化超曲面配置に対応する積分表示について,その構造を位相幾何学を含む多面的な視点からとらえることで,その解析的挙動を詳細に追求することを目的としていた.本年度は次の成果を得た. (1)rigid局所系の切断に現れる積分の特徴付け-rigid局所系の構成方法は2通り知られており,それぞれについて切断の積分表示が構成できる.Katzのアルゴリズムによって構成した積分表示は,Selberg型の中の特殊なものになっていることを示した.これに付随するホモロジーおよびコホモロジーの基底もgenericな場合には構成できた.rigid局所系の2つの構成法による2つの積分表示には互いに変換で移り合わないものもあり,双対性などの構造が隠されていると考えられる.その解明は今後の課題となる. (2)合流型超幾何関数における多重サイクルの構成-合流操作を駆使することで,多重積分で与えられる合流型超幾何関数の積分領域の構成を試みた.一般的な結果としては得られていないが,特異性を持つ積分変数の空間をflag varietyととらえることで具体的な構成が可能になるという方向性を確認している. (3)rigid局所系の構成法は,rigidでない局所系の場合にも適用できる.Painleve方程式などを変形方程式に持つ線形方程式に対してその構成法を適用することで,Painleve方程式を含む変形方程式の解の変換公式が得られることが分かった.
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Research Products
(4 results)