2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440082
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
福田 共和 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (50116092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関本 美知子 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50206637)
応田 治彦 理化学研究所, 研究員 (60221818)
永江 知文 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (50198298)
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Keywords | ダブルラムダハイパー核 / ストレンジネス核物理 / パイ中間子弱崩壊 / ラムダラムダ相互作用 / 円筒型検出器系 / (K-,K+)反応 / 中性子過剰ハイパー核 / (π-,K+)反応 |
Research Abstract |
ダブルラムダハイパー核の実験は、実験条件を最適化し測定装置も整備してビームの供給を待ったが、アメリカ側の予算の逼迫によりブルックヘブン国立研では2002年から一度もビームは供給されず、他の多くの実験とともに実施は先送りとなってしまった。この間、標的付近に設置するvertex chamber用の新しい基盤を開発した。これは今後の同型の検出器で有用になると期待される。又理論的な検討は大きく進展し、我々が同定を目指している^4_<ΛΛ>H核は、最近我々が別の実験で発見した^6_<ΛΛ>He核とともに、ラムダ・ラムダ相互作用を決定する上で試金石となることが明らかになりつつある。実際、現在3グループが競い合って少数系厳密計算を行っているが、決着のためには実験結果が不可欠な状況である。 関連する実験として、^<10>Bを標的とした(π^-,K^+)反応により中性子過剰ハイパー核^<10>_ΛLiの生成を試みた。この研究は核内でのラムダ粒子とシグマ粒子混合の問題に関係しており、ダブルラムダハイパー核でのハイペロン混合の基礎を与え、又中性子星の内部でのハイペロンの状態の研究にもかかせない。解析はほぼ最終段階に達しており、束縛状態を確認できたと考えている。状態の構造を詳しく議論するためにはもう少し統計が必要であるが、生成断面積を定量的に与えた初めてのデータであり、今後^6_ΛH核等のよりexoticなハイパー核生成の道を開く。又、準弾性散乱によるΛ粒子、Σ^-粒子、荷電変換を通じたΛ粒子生成の各データも同時に得られており、これらの総合的な解析により未解決のΣ^-粒子と原子核の相互作用の解明に寄与すると考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Tomokazu Fukuda: "Study of Doubly Strangeness Nuclei at BNL"Nuclear Physics. A721. 955c-958c (2003)
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[Publications] A.Sakaguchi et al.: "Structure of ^<13>_ΛC Hypernucleus Studied by the (K^-, π^- γ) Reaction"Nuclear Physics. A721. 979c-982c (2003)
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[Publications] H.Takahashi et al.: "Observation of Double-hypernuclei and ΛΛ Interaction"Nuclear Physics. A721. 951c-954c (2003)
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[Publications] J.H.Kim et al.: "Neutron Energy Spectra from the Nonmesonic Weak Decay of _Λ^<12>C and _Λ^<89>Y Hypernuclei"Physical Review. C68. 065201-1-065201-5 (2003)