2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440085
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
新冨 孝和 高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 教授 (10016082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 誠宏 高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 助手 (10249899)
山本 明 高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 教授 (30113418)
土屋 清澄 高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 教授 (20044787)
荻津 透 高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 助手 (30185524)
大内 徳人 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (50194080)
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Keywords | LHC / 加速器 / 超伝導電磁石 / 超伝導体 / 四極超伝導電磁石 |
Research Abstract |
未発見の粒子"ヒツグス"探索を主目的に、欧州原子核研究機構(セルン)で建設中のLHCは、数千台の超伝導電磁石で構成される重心系で14TeVの陽子-陽子衝突型加速器であり、2006年から物理実験を開始する予定である。我国は、1995年にLHC計画に協力することを正式に決定した。高エネルギー加速器研究機構がその窓口となっている。学術的にも意義があり、最も高度な先端技術を要求する実験衝突点最近傍の強収束超伝導四極電磁石の開発と16台の実機マグネットの製作を分担することとなった。この超伝導電磁石は高精度、高磁場の要求だけでなく、衝突点からの散乱粒子に曝される過酷な条件で運転される。 平成7〜9年度の科学研究費補助金・国際学術研究(共同研究)による基礎開発研究に引続き、平成11〜12年度の同補助金・基盤研究(B)において、本協力の遂行に必要なより具体的な技術開発研究を、モデル電磁石を用いて行ってきた。その結果、定格電流で運転できる超伝導電磁石の開発の目処が立ち、現在、実機の生産に取り掛かっている。 この強収束超伝導電磁石は、高磁場である以外に、散乱ビームに曝される厳しい運転環境にある。他方で、素粒子実験の効率向上の観点からより強力な強収束四極電磁石への改良が将来要求される。そのためには電磁気・機械構造上の電磁石の見直しの他に、より高磁場に耐えうる先進超伝導体の開発やコイルの冷却特性の研究などが必要不可欠である。 今年度は主として先進超伝導体(Nb_3Al)の開発と冷却特性の基礎研究を行った。 先進超伝導体については、10T近傍での臨界電流密度の向上を目指し、最適化条件を求めるための基礎研究を行い、条件の絞り込みを行っている。一方、冷却特性に関しては、HeII中におけるマイクロチャネルの熱移送特性のチャンネル形状依存性について実験的研究を実施した。これに関しては、今まで研究されていなかったマイクロチャネル領域での貴重な知見が得られている。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] T.Shintomi, et al.: "Progress of LHC Low-Beta Quadrupole Magnet at KEK"IEEE Trans. on Applied Superconductivity. 11-1. 1562-1565 (2001)
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[Publications] E.E.Burkhardt, et al.: "Quench Protection Heater Studies for the 3^<rd> 1-m Model Magnets for the LHC Low-Beta Quadrupoles for KEK"IEEE Trans.on Applied Superconductivity. 11-1. 1621-1624 (2001)
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[Publications] T.Nakarnoto, et al.: "Quench Performance and Mechanical Behavior of 1-m Model Magnets forthe LHC Low-Beta Quadrupoles at KEK"IEEE Trans. on Applied Superconductivity. 11-1. 1637-1640 (2001)
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[Publications] N.Amemiya, et al.: "Normal zone propagation process accompanied by current redistribution in superconducting triplex cables"Cryogenics. 40. 655-662 (2000)
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[Publications] T.Nakamoto, et al.: "Quench and Mechanical Performance of 1-m Model Magnets for the LHC Low-Beta Quadrupoles"To be published in Proc. of HEACC, Tsukuba, 2001.
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[Publications] Ohuchi, et al.: "Field Quality of the LHC-IR 1-m Model Quadrupole Magnets Developed at KEK"To be published in Proc. of HEACC, Tsukuba, 2001.
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[Publications] A.Yamamoto, et al.: "Development of LHC Low-Beta Quadrupole Magnets at KEK"To be published in Proc. of PAC, Chicago, 2001.
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[Publications] N.Kimura, et al.: "A Pressurized He II Cryogenic System for the Superconducting Magnet Test Facility at KEK"To be published in Adv. Cry.Eng..