2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440123
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮本 嘉久 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (00174219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 健 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (60346046)
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Keywords | ゴム / ガラス転移 / 高分子 / 結晶成長 / 記憶 / 変形 / レオロジー |
Research Abstract |
ポリイソプレンゴムを素材として温度・応力・歪を制御パラメータとしたガラス転移、結晶成長の研究を行った。 ガラス転移に関する研究では、ガラス転移領域において温度、伸長速度を変数として、レオロジー挙動を調べ、ゴム弾性、粘弾性、降伏的領域、ネック変形領域があることを確認し、これらの動的相転移境界が等ワイセンベルグ線で表されることを示した。また、ガラス-ゴム転移における張力・歪の挙動の測定を行い、記憶効果について調べた。その結果、ガラス状態において記憶されているのは、ガラス化するときの秩序変数ではなく、その歴史が記憶されていること、ガラスからゴム状態に戻る時その歴史が張力の回復として読み出されることを示した。さらに、この解析において仮定したレオロジー方程式の線形性を実験的に確認した。 結晶成長の研究では、応力-歪曲線から結晶化、融解が読み取れることを示し、融点の張力に伴う上昇はこれまで主たる原因であると考えられていた液相でのエントロピー減少による寄与は小さく、融解時の張力下での試料収縮による仕事が主な寄与であることを示し、結晶化時の張力・温度・伸長速度の関係を融解挙動の解析より求めた熱力学的パラメータに基づき、速度論的考察から再現した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Minami: "SAXS study on the structure formation from the uniaxially oriented glass in isotactic polypropylene"Polymer. 45巻・5号. 1413-1416 (2004)
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[Publications] Y.Miyamoto: "Crystallization and melting of isoprene rubber under uniaxial deformation"Macromolecules. 36巻・17号. 6462-6471 (2003)
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[Publications] K.Fukao: "Structure formation from the Oriented Glassy states of Poly(Ethylene Terephthalate)"J.Macromol.Sci.. B42巻・3-4号. 717-732 (2003)
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[Publications] A.Koyama: "Molecular Dynamics Studies on Polymer Crystallization from a Stretched Amorphous State"J.Macromol.Sci.. B42巻・3-4号. 821-832 (2003)
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[Publications] H.Miyaji: "Morphology, Growth Rate, and Lamellar Thickness of Polymer Crystals"J.Macromol.Sci.. B42巻・3-4号. 867-874 (2003)
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[Publications] K.Taguchi: "Undulation of Lamellar Crystals of Polymers by Surface Stresses"Macromolecules. 36巻・14号. 1033-1042 (2003)