2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440143
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大村 善治 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 教授 (50177002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 紘 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 教授 (00026139)
小嶋 浩嗣 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助教授 (10215254)
臼井 英之 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助教授 (10243081)
向井 利典 宇宙科学研究所, 教授 (60013695)
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Keywords | 静電孤立波 / GEOTAL / プラズマ波動 / 計算機実験 / HPF / MPI / ポテンシャル / 宇宙プラズマ |
Research Abstract |
宇宙プラズマからの静電孤立波は、最近の衛星観測においても磁気圏の色々な領域で観測されており、宇宙プラズマ中の基本的な非線形物理過程として、学会において注目を集めている。この静電孤立波の生成過程において、2つの独立した1次元的な孤立波が互いに引き合うことを理論的に解明した。開放系境界を具備した電磁粒子コードを使って、電子ビームを境界から連続的に注入し、電子ビームの注入点付近で形成される1次元的ポテンシャル構造が同時に励起される低域混成波によって変調を受けて2次元的なポテンシャル構造へと変化する過程を明らかにした。さらにこの2次元的なポテンシャル構造が外部磁場に垂直な電場成分をもっているためにExBドリフトして、電流構造を形成し、電磁的な孤立波を放射することが明らかになってきた。しかし、この微少な電磁放射を粒子コードで精度良く解くには、粒子特有の熱雑音を抑制する必要がある。このために、熱ノイズの無いブラゾフコードを開発して、そのテストとして、弱い電子ビームでラングミュア波を励起する基本的な計算機実験を行った。電子ビームによって励起されたラングミュア波にはその非線形分散により2次、3次、4次と続く高調波が存在することを確認した。これは、最近のYoon氏による非線形理論の妥当性を検証する成果として注目されている。また、これらの計算機実験で前提となっている電子ビームについて、磁気圏の境界層の電流が変動する際に生じる誘導電場によって加速された電子が引き起こす不安定性の計算機実験を行い、その非線形応答から2次的に弱い電子ビームが生成されるモデルを提唱した。これらの成果は国際学会等において口頭発表を行うと共に、米国地球物理学会誌(JGR)等に発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Omura, V.L.Krasovsky: "Comments on "Electrostatic wave variety and the origin of BEN""Planetary and Space Science. 50. 343-346 (2002)
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[Publications] T.Umeda, Y.Omura, H.Matsumoto, H.Usui: "Formation of electrostatic solitary waves in space plasmas : Particle simulations with open boundary conditions"Journal of Geophysical Research. 107・A12. Doi:10.1029/2001JA000286 (2002)
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[Publications] T.Umeda, Y.Omura, P.H.Yoon, R.Gaelzer, H.Matsumoto: "Harmonic langmuir waves. III. Vlasov simulation"Physics of Plasmas. 10・2. 382-391 (2003)
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[Publications] Y.Omura, W.J.Heikkila, T.Umeda, K.Ninomiya, H.Matsumoto: "Particle simulation of plasma response to an applied electric field parallel to magnetic field lined"Journal of Geophysical Research. (in press). (2003)
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[Publications] Y.Omura, T.Umeda, H.Matsumoto: "Simulation of electron beam instabilities and nonlinear potential structures"Space Plasma Simulation. 81-94 (2003)
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[Publications] V.L.Krasovsky, H.Matsumoto, Y.Omura: "Electrostatic solitary waves as collective charges in a magnetospheric plasma : Physical structure and properties of Vernstein-Greene-Kruskal solitons"Journal of Geophysical Research. 108・1117. Doil:10. 1029/2001JA000277 (2003)